2012年12月アーカイブ

年末年始休診のお知らせ

誠に勝手ながら、12月26日(水)午後より1月 4日(金)まで年末年始の休診とさせていただきます。
1月5日(土)から診療いたします。

よろしくお願いいたします。

自分では戻せず再発も

 高齢者は顎(がく)関節脱臼を起こしやすい。加齢とともに顎の関節の締まりがなくなるためだが、一度起こると再発を繰り返すことがある。注意すべきことを、昭和大学歯学部(東京都)口腔(こうくう)外科の新谷悟教授に聞いた。

気付きにくい

 顎関節脱臼は、いわゆる「顎が外れる」という状態だ。どんな年齢層にも見られるが、特にお年寄りに多い。

 「顎の関節が外れると痛みが生じ、受け口になって前歯で食べ物をかめません。ただ、口は大体2センチほどは開くので、高齢者は自覚しにくいようです。また、総入れ歯だと家族の人も気付きにくく、見逃しやすいのです」(新谷教授)

 偶然、関節が元に戻るケースもあるが、通常は自分では戻せない。そのまま放置していると陳旧性といって、関節が外れたまま固まってしまうこともある。また、偶然元に戻っても、再発を繰り返しやすくなる。

食べ方に注意

 頻繁に再発を繰り返したり陳旧性になったりすると、日常生活に大きく影響するばかりか、治療でも手術が必要になる。

 「初期の段階なら、顎の関節を元に戻して口を開きにくくする弾性包帯や、チンキャップという装具を12週間着けると改善します」(新谷教授)

 お年寄りは、顎の関節の靱帯(じんたい)などが衰えて締まりが悪くなるため、関節を外しやすい。早期発見するには、家族や介護している人はそれを念頭に置き、日頃から食べ方に注意するのが第一だ。

 「前歯でかめない、口をぼんやりと開いている、あるいは総入れ歯でいつもより入れ歯が外れるといったことに気付いたときは、顎関節脱臼の可能性があるので、早めに口腔外科を受診すべきです」(新谷教授)

 治療後は、再発予防のために日常生活であくびなどで口を大きく開けない方がよいという。

◆ニコチンによるぜんそくへの影響

 妊娠中の喫煙は胎児にさまざまな影響を与えると報告されており、ぜんそくなどの呼吸器の病気もその一つとされている)。ところがこの影響は、胎児だけでなくさらに次の世代まで引き継がれる可能性があることが分かった。米ロサンゼルス生物医学研究所のVirender K. Rehan氏らが英医学誌「BMC Medicine」に発表した論文によると、母ラットが摂取したニコチンによるぜんそくへの影響は胎児ばかりでなく、胎児の将来の子、つまり母ラットの孫にまで同様の影響を与えるという。もちろん、子ラットが親になるまでに一切ニコチンを摂取していなくても。

◆疫学的・実験的に示された孫への影響

 近年、著しい増加傾向にある小児ぜんそくの原因の一つとして、妊娠中の母親の喫煙が挙げられる。米国人女性の12%は妊娠中も喫煙を続け、その結果、少なくとも年間40万人の新生児が母体内でニコチンにさらされていると考えられている。

 さらに、2005年に南カリフォルニアで行われた疫学研究では、母体内でニコチンにさらされた新生児は、出生後から親になるまで一切喫煙歴がなくても、その子供が小児喘息になりやすい傾向があると報告された(「Chest」。つまり、妊娠中に喫煙した母親の影響は、その子供ばかりではなく、孫にまで影響を及ぼす可能性が示唆されたのだ。

 この疫学的事実を実験的に確かめる目的でRehan氏らは、母ラットにニコチンを投与すると子ラットに小児ぜんそく症状が起きることを確認、さらに「PPARγ(ガンマ)」というタンパク質を活性化させる「ロシグリタゾン(rosiglitazone)」(日本未承認、海外では糖尿病治療薬として使用)をニコチンと同時に母ラットへ投与すると、子ラットのぜんそく症状が抑えられたと、昨年に報告している(「American Journal of Physiology Lung Cellular and Molecular Physiology」。

 今回の報告では、子ラットにはニコチンを投与していないにもかかわらず、孫ラットにも同様の症状が有意に生じること、孫ラットの症状も孫ラットを妊娠中の子ラット(孫ラットの母ラット)へのロシグリタゾン投与で抑制できることが示された。

◆エピジェネティック変異が鍵

 さらにRehan氏らは、ニコチンがぜんそく症状を引き起こすメカニズムを探る目的で、母ラットに投与したニコチンが、子ラットに後天的な遺伝子変異であるエピジェネティック変異※1を起こすかどうかを調べた。その結果、肺でのDNAメチル化※2には変化がなかったものの、DNAに結合するタンパク質「ヒストン」を見てみると、ヒストンH3のアセチル化※3は上昇、ヒストンH4のアセチル化は減少していた。

 ニコチンと同時にロシグリタゾンを投与することで、肺におけるヒストンH3のアセチル化上昇のみが抑えられたことから、ニコチンの作用はヒストンH3のアセチル化を介したものであることが示唆された。もちろん、ロシグリタゾンだけの投与では、どのエピジェネティック変異も起きることはなかった。

 最後に、ニコチンの作用が孫の代まで引き継がれたメカニズムに関しては、今回の研究ではほとんど言及されていない。しかし、上記のエピジェネティック変異が、単純に次世代へと継承されたわけではない可能性が指摘されている。というのも、胎児の体の中にはすでに将来の生殖細胞(精子や卵子など)の元となる「始原生殖細胞」があり、ニコチンはその細胞に直接作用した可能性があるからだ。

 いずれにせよ、もしこの小児ぜんそく症状がさらに次の世代(ひ孫)以上にまで引き継がれれば、エピジェネティック変異の遺伝である可能性が高くなるため、Rehan氏らは引き続き観察を続けていくとしている。

(サイエンスライター・神無 久)

歯肉がやせ、歯がぐらつく (2012年12月3日 読売新聞)

【Question】
4~5年前から歯肉がやせて歯と歯の間に隙間ができ、虫歯になりやすくなりました。歯磨きは1日3回していますが、隙間は磨きにくく、歯がぐらつく部分もあり困っています。歯肉は元に戻らないのでしょうか。(41歳女性)  

Answer】

歯周炎の疑い すぐに歯科医へ  秋月 達也 東京医科歯科大 歯周病外来助教(東京都文京区) ご質問の内容から、典型的な歯周炎の症状と思われます。歯肉の下には骨があり、歯を支えています。歯周炎になると骨が減り、歯肉もやせていきます。 歯周炎は、歯周病の中でも骨の減少を伴うものを指します。歯肉がやせて露出した歯の根は表面が軟らかく、虫歯になりやすくなります。 

多くは40歳代から発症します。30歳代半ばから歯肉がやせてきて、歯がぐらつくほど骨が減ることはまれで、進行の速い歯周炎の疑いがあります。 歯周病の原因は、プラーク(歯垢)に潜む細菌です。プラークは細菌が増殖したもので、除去するには、たまりやすい歯の歯肉との境目部分を歯磨きでよく磨くことが重要です。 骨が減って歯肉がやせた場合、残念ながら元に戻すことは難しいです。歯と歯の間の歯肉がやせると、プラークが付着しやすくなるため、悪化を防ぐには歯間ブラシの使用が必須です。 歯周炎が怖い点は、初期にはほぼ無症状で、歯のぐらつき、痛みなどが表れた時にはすでに重症化していることです。骨の減少が進行して、歯を抜かなければならなくなることも少なくありません。 歯周炎の危険性は年齢とともに上がります。特に30歳代半ば以降は、定期的に歯科医院を受診し、歯周病の検査やプラークの除去を行う必要があります。 質問者のように、すでに症状がある場合には、すぐに歯科医に診てもらうことをお勧めします。

◆欧州研究

 スウェーデン・カロリンスカ研究所のÅsa Neuman氏らは、妊娠初期に喫煙していた母親から出生した子供では、妊娠後期や出生後に喫煙にさらされていなくても46歳時のぜんそくや喘鳴(ぜんめい)のリスクが高いことが分かった」と、米医学誌「American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine」(2012; 186: 1037-1043)に発表した。

◆妊娠後期や生後の喫煙では関連認められず

 胎児期や出生直後に母親の喫煙にさらされた子供では、小児期のぜんそくや喘鳴のリスクが高いことが指摘されている。

 Neuman氏らは、欧州で集められた8件の出生集団データから21,600人以上のデータを登録。喫煙とぜんそく・喘鳴に関する情報は、親へのアンケート調査によって集めた。なお、母親の妊娠中のみで喫煙にさらされた子供は735人だった。

 親の学歴とぜんそく歴、子供の性別や出生体重などの影響を除いて解析した結果、妊娠中に母親が喫煙していた子供では、46歳時にぜんそくを発症するリスクが1.65倍、喘鳴リスクが1.39倍だった。喫煙時期別に検討すると、妊娠初期(12週まで)の喫煙と子供のぜんそく・喘鳴リスクとの間に関連が認められたが、妊娠後期(25週~出産)や生後1年間の喫煙では認められなかったという。

 Neuman氏らは「今回の結果から、妊婦の喫煙が胎児の呼吸器系に与える影響は妊娠初期に始まり、特に妊娠初期の喫煙が学齢前の子供のぜんそくや喘鳴と関連することが認められた。未成年と若い女性に対しては、妊娠前の禁煙を奨励すべきだろう」と指摘している。

笑顔は女性にとって大きな武器になります。とりわけ目立つ美人でもないのに、笑顔が素敵な人は人気がありますし、とても魅力的です。そして、魅力的な笑顔に欠かせないものは、白くてきれいな健康的な歯です。

せっかく素敵な笑顔なのに、虫歯だらけの黄ばんだ汚い歯では、大きなイメージダウン!日頃から、歯磨き効果のある食べ物でデンタルケアをしましょう!

あなたは自分の笑顔に自信がありますか?自分の笑顔は他の人にはどう見られているのだろうかとふと気になることはありませんか?

時々、顔はきれいなのに、歯は汚い女性がいますが、本当にもったいないと思います。黄ばんだ汚い歯は、だらしない人なのかもという印象を与えます。逆に、白いきれいな歯だと、笑顔も魅力が倍増するだけでなく、自信を持って笑うことができます。

歯を白くするホワイトニングのデンタルケア商品もいろいろでていますが、歯磨き効果のある食べ物で自然にデンタルケアをしてみませんか?

例えば、りんご、セロリ、エンドウ豆は、カリカリした歯触りでよく噛むので、歯の表面をきれいにしてくれます。また、歯の間にはいる細い繊維は、フロスの代わりをしてくれるでしょう。

ニンジン、ブロッコリー、カリフラワー、きゅうりも自然の歯磨き粉です。食後のこのような食品をスナックとして噛んでいると、歯のプラークや食べカスを取り除いてくれるでしょう。

その上、歯磨き効果のある食品は、歯にいいだけではなく、お口の健康にもとてもいいです。それでは、主要な歯磨き食品をご紹介します。

リンゴ

りんごは、効果的に浄化してくれるので歯と歯茎にとてもいいです。甘いお菓子の代わりにりんごをおやつにしましょう。消費する砂糖の量を減らして、強い歯をつくってくれます。

オレンジ

ビタミンCは健康な歯に必要な栄養素ですが、酸性の強いビタミンCは、歯からエナメルが減少するって知ってましたか?したがって、鉄の吸収を助けるビタミンCがたっぷり含まれたオレンジをたくさん食べて、健康的な歯と歯茎を作りましょう。

乳製品

チーズは低炭水化物で、歯にとって大切なカリウムとリン酸が豊富です。あなたのお口のpHレベルのバランスをとり、唾液を造って、歯のエナメル質を維持し、虫歯や歯周病の原因であるバクテリアを殺してくれます。

牛乳とヨーグルトには、虫歯を防ぐ乳酸菌が含まれています。また、ヨーグルトに含まれるプロテインは虫歯の原因になる有害な酸をやっつけてくれます。

セロリ

セロリは多くの唾液をつくってくれます。唾液は、虫歯の穴をつくる様々なバクテリアを殺してくれます。また、セロリを食べることで歯茎に効果的なマッサージを行い歯の間をきれいにしてくれます。