2013年9月アーカイブ

入れ歯のお手入れ (2013/9/23福島民友新聞)

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 口の中の清掃とは別々に

 敬老の日ギフトのお薦めに、取り外しする入れ歯を水中保管するためのポットが紹介されていました。かわいいデザインのものなど種類も豊富で、日頃の入れ歯のお手入れも楽しくなりそうですね。毎日使う入れ歯は大事に清潔に上手にお付き合いしたいもの。このためにはいくつかポイントがあります。
 まず、必ず入れ歯を外してから、口の中の清掃と入れ歯の清掃を別々に行うことが大切です。
 口の中は、入れ歯の金具がかかる歯を念入りに、残っている歯を丁寧に歯磨きしましょう。歯が全部ない場合もよくうがいをして、口の中を清潔に保ちましょう。
 入れ歯にも、食渣(しょくさ)だけでなく、口の中の歯と同様に歯垢(しこう)(プラーク)が付着します。入れ歯の表面はブラシによる機械的清掃をしましょう。金具や形が複雑な部分は細かく、入れ歯の粘膜が当たる内側の面も幅広くブラシをかけましょう。このとき、口の中に使用する歯磨き剤は必要ありません。かえって入れ歯の表面に細かいキズがつきます。
 また、入れ歯の表面をブラシでしっかり清掃したら、入れ歯内部には、入れ歯洗浄剤による化学的清掃も効果的です。使用法など詳しくは歯科医師にご相談ください。
 夜間・就寝時は、特別な理由で歯科医師からの指導がない限り、基本的に入れ歯は外します。外した入れ歯は、乾燥のために起こる変形や亀裂を防ぐために、入れ歯全体を水中に浸して保管しましょう。(県歯科医師会)

正しい座りかた (2013/8/18 8/25 読売新聞)

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(2)首の傾き 肩こりの原因

 「肩こりは首に出る神経系障害の最初の症状。実際は『首こり』なのです」

 首の障害に詳しい16号整形外科(相模原市)院長の山田朱織さんは、そう説明する。

 山田さんによると、成人の頭の重さは約4~約6キロ。まっすぐ正しい姿勢で立っても、首の骨にはこれだけの重みがかかる。

 その負担は、頭が体の中心を通る軸からほんの7センチずれるだけで、通常の約3倍、20キロ近くに増えるという。20キロの荷物を段ボール箱に入れて持ち運ぶ姿を想像すれば、うつむきながらノートパソコンで長時間作業をする姿勢が、いかに首に悪いかわかる。

 当然ながら、この時、首は不自然な角度で傾いている。首の神経は、背骨から左右に枝分かれし、首筋、肩甲骨周辺、指先などに通っているが、背骨から分かれる根元部分が圧迫された状態になる。このため、首や肩、肩甲骨周りの筋肉が緊張することで肩がこる。血流が悪くなったり、痛みやしびれが出たりする。

 「思っている以上に首を酷使していることを常に意識することが大切」と、山田さん。肩こりの予防と治療は、正しい首姿勢を整えることから始まる。ストレッチや、入浴で首や肩の血流を改善させることに加え、山田さんは、オフィスでも簡単にできるタオルを使った「首枕」を勧めている。

(2013年8月25日 読売新聞)

(1)負荷のかかり方を意識

 パソコン作業中の姿勢の悪さが、腰痛や肩こりの原因ではないか。頭でそう理解しても、なかなか改善に至らないものだ。体にかかっている負荷を点検し、意識を変えたい。

 背骨は、椎骨という小さな骨と、椎骨の間でクッションの役割を果たす椎間板が積み重なってできている。腰の部分には5個の椎骨と四つの椎間板がある。

 スウェーデンの整形外科医が上から三つ目の椎間板にかかる圧力を調べたところ、自然に立っている時を100とすると、いすに座っている時は140、座って前かがみになると185にまであがっていた。

 「腰痛の重要なキーワードは『姿勢』と『蓄積』です」と、整形外科医でカイロプラクターの竹谷内医院(東京都中央区)院長、竹谷内たけやち康修やすのぶさんは語る。

 「多くの場合、悪い姿勢で座ることを繰り返したり、長時間同じ姿勢でいたりすることで負荷が蓄積し、限界に達して腰痛になります」

 竹谷内さんの医院を訪れる患者の約6割が腰痛持ちで、主にデスクワーク時の姿勢が原因という。大半の人は座り方を治すことから改善が始まる。例えば、椎間板にできた傷が腰痛の主原因だった場合、座り方を整えて負荷を減らすことで、自然治癒が進むためだ。

 正しい姿勢で座っても、足を組むと腰が丸まった状態になり、椎間板の内圧をあげて腰を痛める原因になる。いすに浅く座って背筋を伸ばす姿勢も、体が安定しない。

 ノートパソコンは、目線が下がり過ぎないよう、専用のスタンドや書見台で立てて使うのがよい。






妊娠前に歯科検診を (2013/7/29 福島民友新聞)

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妊娠前に歯科検診を

 リスク回避に管理が重要

 今年は風疹(ふうしん)が過去最悪のペースで流行しており、NHKなどの報道機関では繰り返しワクチンの予防接種を呼び掛けています。
 特に妊娠を希望している女性は、医療機関で風疹の抗体の有無を調べ、抗体が無ければ予防接種を受けることが推奨されています。妊婦が感染すると先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれることがあるからです。
 それでは、口の中についてはどうでしょう。女性の一生の中で妊娠中は女性ホルモンの影響により、むし歯をはじめ口の中のトラブルを起こしやすい時期といわれています。
 口の中にむし歯や歯周病があると、その原因菌の出す炎症物質が、早産や低体重児出産のリスクとなるだけでなく、母子感染で生まれてくるお子さんのむし歯のリスクも高めることになります。妊娠前から予防や治療をして、妊娠中も口の中をきちんと管理をすることが重要です。
 よく「子を産めば歯を失う」とか、「妊娠・出産時にカルシウムが多く必要で歯が弱くなった」と聞きますが、それは単に口の手入れの怠りが原因です。
 妊娠を希望される方は、ぜひ、歯科検診を受け、むし歯や歯周病などの有無を調べると同時に、予防の正しい知識と方法を、生まれてくるお子さんのために身に付けましょう。(県歯科医師会)

ポーラ化成、見た目の若さと口腔内免疫など身体機能の相関関係を確認

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ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社(本社:東京都品川区、社長:岩崎泰夫)は、実年齢と比較して若く見られる人は、老けて見える人と比較して口腔内免疫など身体機能が高い状態に保たれていることを明らかにした。

身体機能の指標が良好だと肌状態も良好であることから、からだの内側からのケアによって健康を維持することは「年齢を重ねても美しさを保ちたい」という多くの女性の希望を叶えることにつながると考えられる。

一般に身体機能は加齢とともに低下していくが、同じ年齢でも身体機能には個人差があり、年齢相応に機能が低下する人がいる一方で、年齢を重ねても高い機能を維持している人もいる。

ポーラ化成工業では、実年齢よりも高い身体機能を維持している人は、見た目も若々しく保たれているのではないかと考え、45歳から55歳までの健康な女性を対象に、身体機能と見た目の関連性について調査を行った。

その結果、実年齢よりも3歳以上若く見られる人は、3歳以上老けて見られる人と比較して血管の状態が良く、形状が太くはっきりと見えることが明らかになった。

また動脈硬化などの血管障害を引き起こす血中の酸化LDLが低値であることも確認された。

さらに、実年齢よりも8歳若く見られる人の身体機能を、4歳老けて見られる人と比較すると、上記に加えて安静時代謝量、集中力、口腔内免疫の各指標が良好な値を示した。


口の渇きひどく、口臭も(2013/9/3 中日新聞)

Q 口の渇きひどく、口臭も

 口の中が異常に渇き、特に就寝中ひどくなります。3回ほど水分補給が必要で口臭もあります。受診すべきですか。(女性・63歳)

A 唾液減少の原因調べて

 口が渇き、夜間に何度も目が覚めるのはドライマウスによくある症状です。唾液の減少で口の中が乾燥し、舌や口の中がヒリヒリする、食物が口の中でくっつきやすい、口臭などの症状も現れます。これらが数週間以上続くようなら、歯科・口腔(こうくう)外科の受診をお勧めします。

 原因は加齢による唾液量の減少、精神的ストレス、高血圧や精神安定剤などの薬の副作用、糖尿病、シェーグレン症候群などで、これらが複合している場合もあります。

 中でもシェーグレン症候群は免疫異常による自己免疫疾患で、中高年女性に多く見られます。涙や唾液を分泌する外分泌腺が破壊され、目や口腔内の乾燥が起こります。もし目の乾燥もあるなら、口腔外科や耳鼻咽喉科、内科などを受診し、検査を受けるとよいでしょう。

 ドライマウスの症状改善にはうがい薬、保湿剤、人工唾液、唾液の分泌を促す内服薬(塩酸セビメリン)、漢方薬などがあります。降圧剤や安定剤などを飲んでいる場合は、主治医にご相談ください。唾液分泌を促す耳下腺や顎下(がっか)腺のマッサージ、睡眠時のマスク着用、室内の加湿も症状の緩和になります。唾液減少は歯周病や虫歯になりやすくします。定期的な歯科検診で口腔内の清潔に心がけてください。(河津歯科医院院長・河津寛氏)



 「パソコン作業を続けていたら、指を動かしにくくなった」「大量の資料をホチキスでとじていたら、手首が痛くて物をつかめなくなった」――。これらは日常生活でよく見られる手首や指の腱鞘炎(けんしょうえん)の症状だ。早めに対処しないと悪化するやっかいな病気でもある腱鞘炎。予防と対策について、専門家の話を聞いた。

 他の動物とは異なり手で道具を自在にあやつる人間にとって、腱鞘炎は宿命的な病気ともいえる。15世紀に近代印刷が登場するまで、多くの本は写本師による手書き文字で作られていたが、その職業病として腱鞘炎の症状があったと伝えられている。

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 現代社会で、手や指を酷使するのはIT機器だ。中川整形外科(東京都世田谷区)院長の中川種史さんは「患者全体では中高年が多いが、若い人では長時間のパソコン作業による腱鞘炎が増えている」と話す。画面が大きいスマートフォン(スマホ)を親指で操作する人の場合は、親指だけに症状が出ることもあるという。

■ホルモンが影響

 患者は女性に多い傾向があり、出産や更年期などでホルモンバランスが変化することが原因と考えられる。しかも、出産後の女性は授乳や入浴などで常に乳児の頭を手首で支えなければならず、更年期の女性は家事に親の介護などが加わり、腱鞘炎を発症しやすいというわけだ。

 東邦大学医学部教授の池上博泰さんは「腱鞘炎は、手指を動かす体のメカニズムと深く関わっている。それを理解することも予防と対策には重要だ」と話す。

 まず、体を動かすとき筋肉の収縮を骨に伝えるのが腱という組織だ。複雑な動きをこなす手や指にはたくさんの関節があり、それぞれ細長いヒモのような腱がつながっている。そして、指を動かすとき、この腱が骨から浮き上がらないよう、筒状の留め具の役割をしているのが腱鞘だ。

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 腱鞘内には腱の動きをスムーズにする滑液が分泌されているが、手や指の使いすぎによって腱と腱鞘がたえず擦れ合うと炎症がおきて腫れ、腱の動きが悪くなると同時に痛みを生じる。

 指の根もとなどにある腱鞘と腱に炎症が起きて重症化すると、曲げた指を戻すときに途中でひっかかり、バネのようにカクンと指が動く「ばね指」という状態になる。

 また手首の親指側にも太い腱鞘があり、この場所で炎症が起こると、手首を曲げたり物をつかんだりすると痛みを生じる「ドケルバン病」の状態になる。

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 大切なことは手や指のトラブルに早く気づくこと。池上さんは「早期であれば、手を休めたり、腱や腱鞘に負担のかからない動作を心がけたりすれば自然と治る」と話す。パソコンでは、前かがみでひじを深く曲げたり手首より先を上に持ち上げるようにしてキーボードを打ったり、反動をつけて強くキーをたたいたりすると腱鞘炎になりやすい。背筋を伸ばしてゆったりひじを伸ばした状態でキーを打つといい。

■手術で治療も

 また、ゴルフをやる人にも腱鞘炎が多い。原因は細いグリップを力いっぱい握りしめること。太めのグリップに変えるようアドバイスすると症状が軽減することもあるという。このほか握りやすい道具を選び、作業台の高さを調節するなど、日常生活にも手や指の負担を減らすヒントはありそうだ。

 それでも症状を悪化させてしまったら早めに整形外科へ。中川さんは「軽症では炎症を鎮める塗り薬、貼り薬が進歩しているほか、かなり症状が進んだ場合でもトリアムシノロンというステロイドを局所に注入する治療で回復できるようになった」と話す。薬物治療に並行して、休憩時や夜間に手や指の関節を固定する「スプリント」と呼ぶ装具を装着し、炎症の回復を早める治療も有効だ。

 ステロイド治療で効果が得られにくい人、授乳中の人などステロイドを使えない人の場合は、手術で治療する方法もある。池上さんは「腱鞘の一部を切除し、腱の動きを改善する手術治療が普及している。有効性が高く、術後の再発も少ない治療法なので、あまり心配せずに手の病気に詳しい整形外科医に相談してほしい」と話している。

◇            ◇

■増える「手外科」の専門医

 手や腕の病気は腱鞘炎のほか、テニス肘、野球肘、五十肩などの関節周囲の病気、手のしびれの原因となる手根管症候群などの神経の病気、交通事故による外傷など様々だ。

 整形外科のなかでも、こうした手の病気を専門に扱うのが手外科(てげか)だ。かつては大学病院や地域の基幹病院など大病院の整形外科にしか専門医がいなかったが、最近では手外科専門医でありながら開業している医師も増えている。日本手外科学会のホームページ(http://www.jssh.or.jp/)では、手の症状で悩んでいる人のために、手外科専門医のリストを公開している。


 片側の目と口の周りが同時にピクピクと痙攣(けいれん)する、そんな症状で疑われるのが「顔面痙攣」だ。日本大学医学部(東京都)神経内科の大石 実教授は「脳腫瘍などの重要な病気が潜んでいることもあります。症状が悪化している場合には、神経内科を受診した方がよいでしょう」と注意を促す。

CTやMRIによる検査は必須

 顔面痙攣は、何らかの原因によって顔の神経が刺激に対して過敏になり、顔の筋肉が自分の意思とは別に動いてしまう病気。顔の神経は脳の奥にある脳幹から左右に1本ずつ伸びており、目や鼻、口の辺りに達し、まばたき、口の開閉などに重要な表情筋を動かしている。血管に異常が起き、それが脳幹に近いところの顔面神経を圧迫しているために起こることが多いという。

 わが国の患者数は約10万人と推定され、中年以降の女性に多く、子供ではほとんど見られない。「下まぶたの痙攣から始まり、数カ月~数年で頬、口など片側の顔面に広がります。自然に治ることはまれで、発作の頻度は徐々に増えることが多いのです」(大石教授)

 診断では、顔をしかめる、目を強くつぶる、暗算によるストレスなどで症状の出やすさを検査する。また、コンピューター断層撮影(CT)や磁気共鳴画像(MRI)による頭部の検査も行われる。大石教授は「脳腫瘍や脳動脈瘤が潜んでいることもあるため、CTやMRIによる検査を一度は受ける必要があります」と説明する。

治療法の選択は慎重に

 治療は、「ボトックス」として有名なボツリヌス毒素療法、手術(神経血管減圧術)、飲み薬による薬物療法が中心となる。ボツリヌス毒素療法は、食中毒の原因菌であるボツリヌス菌の毒素を精製した薬を顔の筋肉に注射する。

 「ボツリヌス毒素療法によって症状はかなり抑えられますが、効果が持続する期間は3~4カ月と限られており、注射を繰り返す必要があります。神経血管減圧術の有効率は80~90%と高いですが、難聴などの危険も伴います。内服薬による薬物療法の効果は十分とは言えず、副作用の問題もあります。医師とよく相談し、慎重に治療法を選択することが重要です」(大石教授)

 緊張や疲労で症状が誘発されるため、「寒冷、睡眠不足、ストレスを避け、喫煙や飲酒を控えるなどが日常生活における注意点です」と、同教授はアドバイスする。


 「パソコン作業を続けていたら、指を動かしにくくなった」「大量の資料をホチキスでとじていたら、手首が痛くて物をつかめなくなった」――。これらは日常生活でよく見られる手首や指の腱鞘炎(けんしょうえん)の症状だ。早めに対処しないと悪化するやっかいな病気でもある腱鞘炎。予防と対策について、専門家の話を聞いた。

 他の動物とは異なり手で道具を自在にあやつる人間にとって、腱鞘炎は宿命的な病気ともいえる。15世紀に近代印刷が登場するまで、多くの本は写本師による手書き文字で作られていたが、その職業病として腱鞘炎の症状があったと伝えられている。

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 現代社会で、手や指を酷使するのはIT機器だ。中川整形外科(東京都世田谷区)院長の中川種史さんは「患者全体では中高年が多いが、若い人では長時間のパソコン作業による腱鞘炎が増えている」と話す。画面が大きいスマートフォン(スマホ)を親指で操作する人の場合は、親指だけに症状が出ることもあるという。

■ホルモンが影響

 患者は女性に多い傾向があり、出産や更年期などでホルモンバランスが変化することが原因と考えられる。しかも、出産後の女性は授乳や入浴などで常に乳児の頭を手首で支えなければならず、更年期の女性は家事に親の介護などが加わり、腱鞘炎を発症しやすいというわけだ。

 東邦大学医学部教授の池上博泰さんは「腱鞘炎は、手指を動かす体のメカニズムと深く関わっている。それを理解することも予防と対策には重要だ」と話す。

 まず、体を動かすとき筋肉の収縮を骨に伝えるのが腱という組織だ。複雑な動きをこなす手や指にはたくさんの関節があり、それぞれ細長いヒモのような腱がつながっている。そして、指を動かすとき、この腱が骨から浮き上がらないよう、筒状の留め具の役割をしているのが腱鞘だ。

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 腱鞘内には腱の動きをスムーズにする滑液が分泌されているが、手や指の使いすぎによって腱と腱鞘がたえず擦れ合うと炎症がおきて腫れ、腱の動きが悪くなると同時に痛みを生じる。

 指の根もとなどにある腱鞘と腱に炎症が起きて重症化すると、曲げた指を戻すときに途中でひっかかり、バネのようにカクンと指が動く「ばね指」という状態になる。

 また手首の親指側にも太い腱鞘があり、この場所で炎症が起こると、手首を曲げたり物をつかんだりすると痛みを生じる「ドケルバン病」の状態になる。


 早期の歯科受診がお勧め

 成人の歯科健診に行くと、アンケートの「歯の間に食べ物が詰まる」というところに○を付ける方が多く見受けられます。そのほとんどの方が痛みなどの症状もなく、この状態が病的だという自覚がないようです。
 歯の間に食べ物が詰まることが繰り返されると、その部分に細菌が増殖しやすくなり、歯周病や、歯の脇の面がむし歯になるリスクが高まります。また、それ以上に食べ物が詰まるということは何かしらの原因があることが考えられます。
 見た目にはきれいな状態に見えても、歯と歯の間にむし歯ができていたり、歯周病で歯が動いたり緩んでいたりします。また、食いしばりなどで歯と歯の間が広がっていたり、歯が欠けていたりすることもあります。そのどれもが無症状なことが多いのが厄介なところです。
 特に原因疾患がなく、歯の間に食べ物が詰まることから起こる二次的な歯周病を防ぐことが大切です。また、むし歯になっていなければ、今後ならないような磨き方や管理の仕方を指導してもらうことをお勧めします。つまようじをずっと使っていることは好ましくありません。
 すでに原因疾患や二次的な疾患になっていれば、適切な治療を受ける必要があります。歯の間に食べ物が詰まるようであれば早期の歯科受診をお勧めします。(県歯科医師会)