2014年6月アーカイブ

忙しいことを理由に、食生活などが雑になってしまうこともあるだろう。だからといって、毎日食事を早食いし、歯磨きもしない生活を続けていると、いつしか「肥満&むし歯」で苦しむ日がきてしまうだろう。

 体重増を食い止めて脂肪を落とすには、食事制限や運動など、自分に合ったやり方を検討しながら試していくことになるが、「むし歯」に関しては、むし歯の原因やメカニズム、予防法などがわかれば、すぐにでも対処できそうな気がする。

――むし歯の原因だといわれる「ミュータンス菌」とは、どのようなものなのでしょうか?

 ミュータンス菌とは、むし歯の原因となる一番の菌です。ミュータンス菌は、歯の表面にしか住めないため、産まれたばかりの赤ちゃんなど歯の生えていない口の中にはいません。

――ミュータンス菌がどのような働きをすることで「むし歯」になるのか、そのメカニズムを教えてください。

 むし歯の原因菌であるミュータンス菌が歯に付着してプラーク(歯垢)をつくり、食べ物の中に含まれる糖質(特に砂糖)を代謝し、プラークの内部で酸をつくります。この酸によって歯の表面のエナメル質が溶かされ、むし歯が発生します。

――エナメル質が溶けた歯を、元の状態に戻すことはできるのでしょうか?

 通常、肉眼では見えませんが、飲食のたびに歯の表面は「脱灰」と「再石灰化」を繰り返しています。「脱灰」とは、飲食物により口の中のPHが下がり、歯の表面からカルシウムやリン酸が溶け出し歯の表面が溶ける現象です。そして「再石灰化」とは、それを元に戻そうとする現象で、唾液の働きなどにより溶け出たカルシウムやリン酸が、徐々に歯に再沈着します。 健康な歯は、この「脱灰」と「再石灰化」が平衡関係の状態にあります。この平衡状態が崩れ、「再石灰化」を上回るような「脱灰」が繰り返し起こると、歯の表面が溶け始めて初期のむし歯が形成され、さらに繰り返すと歯の内部までむし歯が進行することになります。

――つまり、歯の再石灰化が重要なのですね。再石灰化をサポートする方法があれば、教えてください。

 再石灰化を積極的に促したいとき、フッ化物(フッ素の化合物)が一般的に使用されます。歯の表面に穴が開いたようなむし歯は元通りにはなりませんが、歯の表面が白く曇ったように脱灰した初期のむし歯では、フッ化物で、健康な状態に戻ることもあります。

――むし歯予防において、唾液はどのような役割を果たすのでしょうか?

 唾液には、非常に多くの役割があります。歯科的な役割では、唾液は口の中を洗い流す役目があります(自浄作用)。唾液量が少なくなってしまうと、口の中が汚れやすくなり、むし歯や歯周病、口臭の原因となります。また、飲食によって酸性に傾いた口の中のPHを中性に戻そうとするはたらき(緩衝能)もあります。これにより歯が溶けてむし歯になるのを防ぎます。さらに、唾液にはカルシウムなどのミネラルが豊富で、それらを歯に再沈着させる役割もあります(再石灰化)。そのほか、飲み込みを助ける、喋りやすくする、消化を助けるなど、さまざまな役割があります。

――唾液は、むし歯予防に欠かせないものだったのですね。むし歯の原因菌や、むし歯のメカニズムも理解できました。ありがとうございました。

 体に不調があり病院で検査を受けたが、医師からは異常や問題は見当たらないと診断された。しかし、本当は病気ではないかと気になって仕方がない。その不安で頭がいっぱいになってしまい、病院に行かないと気が済まない―。「このような不安で悩んでいる人や、病院でどんなに検査をしても自分で納得できないという人は心気症かもしれません」と帝京大学医学部付属病院(東京都)心療内科の中尾睦宏教授は助言する。

20~30歳代で多い

 心気症とは、自分が重い病気にかかることの恐怖に取りつかれたり、病気にかかっていると思い込んだりしている状態の総称。20~30歳代で発症することが多く、内科診療所の患者の5~10%は心気症という研究データもある。

 「例えば、誰でもストレスがたまると胃が痛くなるなどします。しかし、心気症の場合、ちょっとでも胃に不調を感じると、それが不安で仕方がなくなってしまいます。病院で胃カメラなどの検査を受け、異常はないということになっても納得できず、他の精密検査を繰り返してしまう。こうした病態が心気症なのです」(中尾教授)

 心気症は男性よりも女性に多く見られ、若い人よりも中高年に多い。介護や看病などをしている人が、相手の不調や痛みに間近に接することで、自分も体の不調を感じるようになり、心気症になってしまうケースもある。

必ず診察受けて

 「どんな場合でも、体に不調があれば、まずはきちんと診察や検査を受けることが重要です。その上で、異常や問題がないということになっても不安が強まる場合、心気症は精神疾患の一つと考えられているので、精神科や心療内科の医師に相談をしてください」(中尾教授)

 治療は、専門医が患者の訴えをしっかりと聞いて精神的なサポートをするとともに、必要に応じてうつ症状や不安を抑える薬による治療も行われる。まずは、自分の症状をよく理解してくれる主治医を見つけ、病気に対する不安感と上手に付き合っていくことが大切になる。


魔の時間があった!「口の臭いが強烈にキツくなる」要注意な時とは

魔の時間があった!「口の臭いが強烈にキツくなる」要注意な時とは

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女性の誰もが口の臭いを気にして、さまざまな対策を行っていることと思います。

しかし、どんなに対策をしても、口の臭いが普段以上にキツくなってしまう時間帯が、一日の中に何度かあります。そんな危険な時間帯をあらかじめ知っておけば、その前後に口臭ケアを行うことで、周りに嫌がられることも減らせますよね。

今回は、口からイヤ~な臭いを発しやすい要注意な時間帯をお伝えします。

細菌数が多いか少ないかが臭いのカギ

口の中にはそもそも大量の細菌が住んでおり、その数は億単位とも言われています。湿度も十分にあり、温度もほどよく温かく、しかも栄養となる食べ物が供給される口の中は、細菌が大好きな環境。そんな中で細菌はどんどん増殖し、細菌の数が増えれば、臭いの原因となります。

しかし私たちが食べ物を食べる時に出てくる唾液には、殺菌成分が含まれるため、唾液が分泌されれば細菌の数も減り、臭いが軽減されるのです。

起床時は細菌が増大!

これは誰もが経験上知っていることかもしれませんが、朝起きた時は、口臭の危険な時間帯です。歯をしっかり磨いてから寝たとしても、長時間唾液の分泌もほとんどないままになった起床時は、細菌数が増大しています。

これで朝食を食べれば唾液の分泌が促されますが、注意したいのは朝食を摂らない人。唾液の量が増えず、夜中の間に急増した細菌を減らすことが難しくなります。

口臭予防のためには、軽くでも朝、食事を摂ることが大切です。

会議など緊張したシーンの後は注意

人が緊張してストレスを感じると、唾液の分泌が少なくなります。ビジネスでの大事な商談や会議の時などは、自分で知らないうちに唾液が減って、終わってほっとした時には、口が臭っているかもしれません。

そんなストレスを感じた後は、ミントやマウスウォッシュなどで口内をリフレッシュしてあげましょう。

夕食前も細菌が増える!

3度の食事を決まった時間に摂ることができる人はよいですが、仕事の都合などで、夕食がどうしても遅くなってしまう人は要注意。ランチ時に唾液が分泌されて一旦は細菌が減っても、その後6時間、7時間と、長い間夕食を摂れないでいると、その間にまた細菌は、口の中で増殖していきます。

ランチから夕食まで間があいてしまいそうな時は、ドライフルーツやナッツなどを途中で軽くつまんで、唾液を促すとよいでしょう。

自分では口が臭っているのかわからないものですが、そんな時は、食事をして唾液が出てからどのくらい時間が経っているかを考えればよいということ。ぜひ参考にしてみてくださいね。



つけっぱなしのテレビは子どもの言語の発達を妨げる


つけっぱなしのテレビは子どもの言語の発達を妨げるのイメージ

 テレビがつけっぱなしになっていると、子どもの言語の発達が妨げられる可能性があることが、米ホリンズ大学(バージニア州)心理学助教授のTiffany Pempek氏らの研究でわかり、研究論文が「Journal of Children and Media」6月11日号に掲載された。

 Pempek氏らは、生後12、24、36カ月の子どもと保護者49人を1時間一緒に遊ばせた。1時間のうち30分は、より年長の子どもと成人向けの内容のテレビ番組を流した。観察の結果、テレビがついている間はついていないときに比べ、親が話す新しい単語とフレーズの数が少なく、子どもが見ていなくても親がテレビを見ていることが示唆された。

 親が話すフレーズの長さに、つけっぱなしのテレビの影響はみられなかった。Pempek氏らによれば、米国の2歳未満の子どもはテレビがつけっぱなしの環境で1日平均5.5時間を過ごすため、この研究結果は重要だという。米国小児科学会(AAP)は、24カ月未満の子どもはテレビなどのスクリーンタイムを避けるべきとしている。

 Pempek氏は、「親は積極的に子どもと一緒に遊ぶことは非常に有益で、親がテレビに気をとられず子どもと遊ぶことが理想だ」と述べている。


クサ~い息の原因に!約800万人が悩む「ドライマウス」の予防法

ドライマウスは放置すると、口臭の原因になり、歯周病や虫歯のリスクも格段に高まります。さらに、症状が悪化すると食事にも影響が出てきます。水分のない口の中に食べ物を入れるのは、涙が少ない目にコンタクトレンズを入れるようなもの。口の中が切れたり、食べ物を入れただけで痛みが走るようになります。

■ドライマウスの予防法3つ

唾液の分泌を盛んにすることが、ドライマウスの予防には効果的です。

(1)こまめに水分補給をする

水分不足は唾液の分泌を妨げます。こまめに水分を補給するのがおすすめです。お茶やコーヒー、紅茶は利尿作用があり、水分が排出されやすいので、口が乾燥していると感じたときは水を飲むとよいです。

(2)唾液腺マッサージ

『美レンジャー』の過去記事「もうミントに頼らない!"クサ~い口臭"を瞬時に改善する裏技」でご紹介した耳下腺、顎下腺、舌下腺を指でグッグッと指圧するだけの指唾液腺マッサージは、オフィスでも気軽にできるのでおすすめです。


一口にドライマウスと言っても、その原因と対処法は様々です。常に口がカラカラだな......と気になったら、歯科医院で一度診てもらうのがおすすめです。原因がわかったり、お口に潤いを与えるグッズもあるそうですよ。

潤んだ瞳は、女性をキレイに見せると言われていますが、口の中もパサパサではなく、常に潤っている状態を保ってくださいね。


2014/06/24 11:30

クサ~い息の原因に!約800万人が悩む「ドライマウス」の予防法

知らない間に歯に口紅がついていて、指摘されたという経験はありませんか? ある人は注意が必要です。その裏に"ドライマウス"という症状が潜んでいる可能性があります。

実はこのドライマウス、現在日本人の約800万人が悩んでいると言われている症状です。放置すると、口臭、虫歯や歯周病、ものを食べるだけで口の中に激痛が走る......といった症状につながります。

そこで今回は、ドライマウスの原因と、体に起こる悪影響、そして予防法についてご紹介します。

■口紅が歯につくのはドライマウスのサイン!?

歯科衛生士として活躍されている高橋裕美さんにうかがったところ、ドライマウスの多くは、以下のような原因で起こるそうです。

(1)緊張やストレス

(2)薬の副作用

(3)睡眠不足、不規則な生活

(4)筋力の低下

(5)加齢

(6)口呼吸    

(7)全身疾患 

緊張やストレス、睡眠不足などは、唾液腺の働きの悪化につながり、唾液の分泌が少なくなってしまいます。また、病気や薬の副作用で、口内の水分が少なくなってしまう場合もあります。口の中が常にパサパサしている人や口紅が歯につきやすい人は、口の中が乾燥していて、ドライマウスの可能性があります。


口内炎予防に 洋風肉じゃが


【Ohganicからのオススメポイント】
[ 主菜 ]
[ 副菜 ]
[ 汁物 ]

 口内炎は口の粘膜に炎症が起きてしまう状態で、偏った食事や過労、睡眠不足などでも起こりやすくなります。

 予防には、粘膜を保護するビタミンB2とナイアシンをしっかりとり、皮膚や粘膜の炎症をおさえる働きのあるビタミンCを上手に組み合わせてとることがポイントです。

 特にビタミンB2とナイアシンが不足すると口内炎になりやすくなるので、日頃から意識してとるように心掛けましょう。

[ 作り方 ]

【主菜:洋風肉じゃが】

(1) じゃがいもは皮をむき、1個を4等分します。水にさらして、水気をきります。

(2) たまねぎは2cm幅のくし形切りにします。ピーマンはひと口大に切ります。トマトはへたを除きます。にんにくは薄切りにします。牛肉は大きければ、ひと口大に切ります。

(3) 鍋に油を入れ、中火で熱します。たまねぎとにんにくを加え、いためます。全体に油が回ったら、じゃがいもと肉を加え、肉の色が変わるまでいためます。

(4) (3)に  を加え、沸とうしたらアクをとります。ふたをずらしてのせ、弱めの中火で20分ほど煮ます(途中で1~2回混ぜます)。

(5) じゃがいもがやわらかくなったら、ピーマンとトマトを加え、さらに1~2分煮て火を止めます。

 

【副菜:きのこと青菜のみぞれあえ】

(1) えのき、しいたけは、さっと洗って水気をきり、グリルで1~2分焼きます。しいたけは軸をとって薄切り、えのきは石づきを落として半分に切ります。

(2) ほうれんそうは色よくゆでて水気をしぼり、3cm長さに切ります。

(3) だいこんはすりおろし、ざるにあげて自然に水気をきります。

(4)  を合わせて(3)と混ぜ、(1)(2)をあえます。

 

【汁物:なすのみそ汁】

(1) 万能ネギは小口切りにします。なべにだし汁を入れて煮立たせます。

(2) 煮立ったところに、なすを入れて火をとおします。

(3) 最後に、火を弱めてみそを溶き入れ、万能ネギを散らして完成です。(煮立たせないように注意してください。)

【主食】
胚芽米ご飯(普通盛り 150g) 1人分

【 献立栄養情報(1人分) 】
 カロリー : 649 kcal    塩分 : 2.9 g

口内炎予防に大事な栄養素摂取量

 ビタミンB2 : 0.4mg
 ナイアシン : 9.8mg
 ビタミンC : 106mg



【 PFCバランスチェック 】


PFCバランスは、エネルギー源となるタンパク質(P)、脂質(F)、炭水化物(C)の摂取バランスの事です。理想的なPFCバランスの食事をする事が健康上好ましく、体内で効率よくカロリーを利用する事ができます。

※ レシピの栄養計算は、使用する食材重量等から文部科学省の「日本食品標準成分表2010」を元に独自で計算しています。数値は、あくまで参考値として健康作りにお役立てください。

◇   ◇   ◇

 Ohganic(オーガニック)は、利用者ひとりひとりに最適な健康献立を提案するWEBサービスです。(iPhoneアプリでもご利用頂けます)。

 カロリー、調理時間、アレルギー食材、嫌いな食材とう、利用者の要望を考慮しながら、ベターホームお料理教室のプロのレシピを使って健康的な献立を毎日提案します。 管理栄養士が監修していますので、ぜひ、安心してご利用ください。


歯ぎしり(2014/6/16 福島民友新聞)

歯ぎしり

 かみ合わせとの深い関係

 朝起きたら頬の辺りが疲れた、何だか歯に違和感がある、口が開きにくいなどの症状のある人が時々います。そういった症状のある人は、寝ているときの歯ぎしりが影響しているかもしれません。
 歯ぎしりは日中のストレスを解消するための生体の反応といわれており、ほとんどの人が歯ぎしりをしているといわれています。
 また、歯ぎしりにはいい歯ぎしりと悪い歯ぎしりがあり、それらはかみ合わせに関連しています。かみ合わせが悪いと悪い歯ぎしりをするというわけです。
 そして悪い歯ぎしりをすると、むし歯ではないのに歯がしみる、詰め物・かぶせ物が取れる、歯周病が進行する、顎が痛くなる、口が開かなくなる―など頭頚(とうけい)部や口腔(こうくう)周囲に症状が出てきます。
 ただし、自分が歯ぎしりをしているかどうか分かる人は少ないと思います。または、自分は歯ぎしりをしていないと思っている方もいらっしゃるでしょう。歯ぎしりをしているかどうか、どんな歯ぎしりをしているかは「ブラックスチェッカー」という装置で簡単に調べることができます。
 歯ぎしりそのものを止めてしまうことは、ストレスの解消ができずに身体に負担をかけてしまうことになりますので、いい歯ぎしりができるようなかみ合わせを持つことが大切です。

古代人も歯周病に悩んでいた?(2/2)

2014年06月16日

2. 食生活の変化で虫歯菌が勢力拡大

 一方、食生活の変化により、口腔内の細菌叢(さいきんそう:口腔内に居る細菌群)に変化が起こったことも分かりました。

 人類の食生活における大きな変化とは、約1万年前に農耕を開始したことで、炭水化物を豊富に摂取できるようになったことと、近代での産業革命により砂糖や小麦粉が簡便に入手できるようになったことです。

 ヨーロッパの古い人骨の歯石サンプルを解析した結果、こうした栄養摂取の変化により、口腔内の細菌の構成が、古代人のそれとは異なって、虫歯菌を多く含むものへと変化したことが分かりました。

 我々人類が現代の繁栄を築いた大きなきっかけである、農耕の開始と産業革命により、口の中の細菌叢が変化したのは大変興味深いことです。

3. 脅威の生体サンプルであった歯石

 歯の周囲に付着する石灰化した歯石は、体積は微量ながらも、その中には膨大な情報が含まれています。その特殊な状態が情報の保存には好都合だったのです。

 例えば、炭素と窒素の同位体の量を測定すれば、より正確な年代測定が可能なので、その当時の食生活を知ることができます。また歯石の中に本人の体細胞のDNA、口の中に存在していた真核生物、真性細菌、古細菌、ウイルス、それらのタンパク質までが豊富に含まれており、詳細な遺伝的情報として、当時の生活を知ることができる多くの情報をもたらしてくれます。歯石の分析は、今後さらに多くの事象の解明につながると期待されます。

 歯石が付着していた古代人の歯の周りの骨が吸収している(歯周病による骨の吸収により骨の部分的な欠損が生じている)ことにより彼ら古代人も歯周病になっていたことが分かります。

 石器時代の人類がどのように口の中を手入れしていたかは定かではありませんが、それほどきれいにはできなかったのではないかと思われます。また、抗生物質の存在しない古代では感染症は重症化した場合そのまま死に直結する可能性が高く、口腔からの感染症もかなり起きていたのではないかと推測することができます。つまり歯周病や親知らずが腫れて重症化し、死に至ることもあったのです。まさに古代人の悲劇です。

 現在人類は衛生状態の改善と薬の普及で古代人のような歯周病の恐怖からは解放されました。さらに、口の中を清潔に保つことで、太古から生き延びてきた歯周病菌のすみかをなくせる可能性もあります。

 これだけ道具が発達した時代です。歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロスなどあらゆるアドバンテージをフルに活用し、口の中を清潔に保っていただきたいと思います。


■参考文献
1) G. Richard Scotta et al. Stable carbon and nitrogen isotopes of human dental calculus: a potentially new non-destructive proxy for paleodietary analysis. Journal of Archaeological Science. 39-5, May 2012, 1388-1393 

2) Adler, C.J. et al. Sequencing ancient calcified dental plaque shows changes in oral microbiota with dietary shifts of the Neolithic and Industrial revolutions. Nat. Genet. 45, 450-455 (2013). 

3) Christina Warinner et al. Pathogens and host immunity in the ancient human oral cavity. Nat. Genet. 46, 336-346 (2014).

古代人も歯周病に悩んでいた?

2014年06月16日

 ビジネスパーソンが注意するべき"病気"について、専門家に解説してもらう連載。今回は古代人の歯石から分かった歯周病について、つだぬまオリーブ歯科クリニック 院長石川 聡 先生に解説してもらいます。

 ビジネスパーソンは歯が命。かかりつけ医から定期検診の案内が届いたり、口腔内の健康維持のため歯科医院でクリーニングを受けている人もいることでしょう。

 歯の周りのクリーニングでは、石灰化(ミネラル成分が沈着し硬くなる)歯垢、つまり歯石を取り除きます。終わると歯がツルツルで気持ちが良いものですよね。

 今回はその歯石について、英国の国際学術誌「Nature Genetics」に掲載された「古代人の歯石を詳細に解析したらいろんなことが分かった」という最新の学術的研究について、解説していきます。

歯石の分析で分かること

 2014年2月、「Nature Genetics」誌に「Pathogens and host immunity in the ancient human oral cavity」という論文が掲載されました。この論文では、遺跡に眠る古代人の歯石に、彼らが生きていた時代の情報が封じ込められていることが報告されました。研究グループは最先端の分子生物学的手法を用い、古代人の歯石を分析したのです。

 分析の具体的な内容は、中石器時代(7550-5450年前)、新石器時代(7400-4000年前)、青銅器時代(4200-3000年前)、中世(1100-400年前)、つまり、人類が狩猟により暮らしていた時代から、耕作を始めた時代までのホモサピエンス(人類)の歯石を採取解析し、現代人の歯石と比較するというものでした。

 数千年前の人類がどのような食生活をしていたのか見当もつきませんが、遺跡や貝塚からの出土品から推測するという考古学的手法とは異なり、彼ら自身の口腔内に存在していたサンプルを解析することは、太古の人類の生活や行動を解き明かす直接的なデータが得られるので、より核心に近づくことができると考えられます。

 では、いったいどのようなことが分かったのでしょうか?

1. 人類を悩ます歯周病菌は太古から存在していた

 数千年の時間の隔たりと異なる食生活にもかかわらず、現代の我々を悩ます歯周病の原因である同じ細菌が古代人の口の中にもいました。歯周病の原因菌は、約1万年以上も特に変化することなく、人類とともに生きながらえてきたのです。

 つまり歯周病の原因菌は、人類の歴史とともに親から子へ、あるいはパートナーへと脈々と受け継がれてきたといえます。

出典:G. Richard Scotta et al. Stable carbon and nitrogen isotopes of human dental calculus: a potentially new non-destructive proxy for paleodietary analysis. Journal of Archaeological Science. 39-5, May 2012, 1388-1393

恋も仕事も台無しにする口臭。でもケアはその場しのぎ

「キメる!というデートの前に、歯医者に行って歯垢を取る、と言っている人がいた」(28歳・販売)

 ちなみに、株式会社リベルタが行った「キスに関する意識調査」によれば、「キスをするとき幻滅する相手のポイント」は「鼻毛」(10%)、「体臭」(6%)を大きく引き離し、「口臭」(66%)という結果に(2014年5月15~16日、20代~40代女性 312名に調査)。

 確かに相手の口臭はもとより、自分の口臭がにおっていないか気になってキスに集中できないという悩みは、歯医者で歯垢除去することで解決できそうです。

◆歯間ブラシ、デンタルフロスを使う

「プラザで売ってる味つきのフロスを使ってます。慎重にやらないと歯ぐきから血が出るので、時間があるときだけですが(笑)」(25歳・販売)

 歯科衛生士曰く、歯と歯の間の汚れを取り除くのが「デンタルフロス」、歯と歯ぐきの間の汚れをとるのが「歯間ブラシ」と用途が違うよう。気になる部分に応じて使い分けるのが良さそうです。

 歯周病菌のすみかとなる歯石は、普通の歯磨きでは落ちないそうで、「毎日のフロスは必須です!」(歯科衛生士)。

 ニオイを気にしすぎるのもよくないですが、ほんの一手間で身だしなみとしてのニオイは随分軽減されるよう。最近仕事がうまくいかない人は、ニオイケアで自信を取り戻してみては?!

恋も仕事も台無しにする口臭。でもケアはその場しのぎ

 誰しも多かれ少なかれ口臭はあるものなので、神経質になりすぎるのはよくないけれど、お口のせいで魅力が半減してしまうのはもったいない。人を不快にさせない程度に、身だしなみは整えておきたいですよね。

◆悩みはあるけど、対策はせず

 ところが、この調査によると「歯の黄ばみ・くすみ・汚れ」に対して悩みを抱える人のうち、それに対するケアは「何もしていない」と回答した人が33.0%と最も多く、悩みがありながら対策をしていない人が多いことがうかがえます。

 また、「口臭」に悩む人についても、その対策は「ガムを噛む」(25.1%)が最も多く、その場しのぎのケアしかできていないよう。悩みはあるが、何をすればいいのかよくわからない、というのが現状のようです。

 では、口臭に悩みのない人は具体的にどのようなケアをしているのでしょう?

先述の調査を元に、周囲の働く女性に聞いてみました。

◆きちんとケアするなら歯医者さんへ

「すごく歯がきれいな先輩がいて、きれいですねと言ったら『月に一度歯医者に通ってる』と言っていました。コーヒーが大好きな先輩ですが、黄ばみや口臭を感じたことはない」(26歳・営業)

恋も仕事も台無しにする口臭。でもケアはその場しのぎ

 タバコ休憩し、コーヒーを飲んだ直後の上司と打ち合わせ。気になるのはそう、どこからともなく漂うあのスメル......。いや、発信源はわかっていますよね。いろんなニオイが絶妙にブレンドされた口元デス。

◆ニオイが気になるのは、恋よりも職場

 資生堂が運営するニオイに関するポータルサイト「デオ研」によれば、人は恋愛よりもビジネスシーンの方が、ニオイに敏感だそうです。

「ニオイで恋が冷めた」と答えた人は「とてもあてはまる」「あてはまる」合計で41.4%。

 それに対し、「クサイ人とは一緒に仕事をしたくない」と答えた人は「とてもあてはまる」「あてはまる」合計で81.2%と、恋愛より仕事中の方が2倍、ニオイは嫌がられるということがわかります(2013年3月27~28日、資生堂が20~50代のビジネスパーソン1248人に行った「職場のニオイ意識と実態調査」)。

 さらに、ナガセ ビューティケアが行った「働く女性の<口内環境>に関する意識調査」では、「職場で口内トラブルが気になる人の魅力は何%ダウンしますか?」という質問に対し、「70%~100%ダウン」が最も多く、平均では53.5%ダウンという結果に(2014年5月3~6日、20~50代の有職女性500人に調査)。

お父さんに直して欲しい3大ニオイ「加齢臭」「口臭」「汗」

お父さんに直して欲しい3大ニオイ「加齢臭」「口臭」「汗」

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お父さんに直して欲しい3大ニオイ「加齢臭」「口臭」「汗」

目覚めの口臭予防ラボは、6月15日の「父の日」にちなみ、全国の10~40代の女性300名と、娘を持つ父親200名を対象に、「口臭ケアに関する父と娘の意識調査」を実施した。

調査によれば、「お父さんの身だしなみでもっとも気になるのはなんですか?」という質問に対して「服装」(23.0%)や「髪型」(10.0%)を押さえて「ニオイ」(47.9%)がもっとも多い結果となった。その中でも特に改善してほしいニオイは「加齢臭」(47.4%)、次いで「口臭」(37.7%)、「汗のニオイ」(27.4%)の順に並んだ。

「お父さんの息が爽やかだと、好感度が上がりますか?」との設問に対し、「はい」と回答した人は84.8%。芸能人で息が爽やかそうな理想のお父さんを聞いたところ、「谷原章介」さんがもっとも多く、次いで「小栗旬」さんという結果。

「誰に口臭を指摘されたら口臭予防・対策をはじめようと思いますか?」と尋ねたところ、上位から「妻」(37.2%)、「娘」(34.7%)という結果となった。

「父の日に娘からエチケットグッズをプレゼントされたら嬉しいですか?」という質問に対して、「はい」と回答した父親は58.7%いた。


日刊アメーバニュース国内


今、中高年のむし歯が深刻化している。厚生労働省の平成23年度『歯科疾患実態調査』によると、45歳以降からむし歯を持つ人の割合が増加。約20年前は年齢とともにむし歯は減っていたが、現在では高齢者ほどむし歯の人が増えている。65~74歳のむし歯は1987年調査では68.1%だったのが、2011年調査では91.9%もの人がむし歯という結果に。

「昔に比べ、治療技術の進化やご自身で歯のケアをしっかりする人が増え、高齢になっても自分の歯を残せるようになってきています。しかし、その反面、高齢になるにつれ残った歯がむし歯になるリスクがあるんです」。こう話すのは、日本フィンランドむし歯予防研究会・会長で歯科医師の鈴木彰さんだ。

「最近、深刻なのは50代以降に多くなる"根面むし歯"。加齢で歯茎がやせたり、歯周病などが原因で歯と歯茎のすき間ができたりし、露出した歯の根面にできるむし歯です。根面は固いエナメル質に覆われていないので、むし歯に侵されやすいのです。

 口の中にいる常在菌のひとつであるミュータンス菌が、人が食べた糖質を栄養源にして増え、酸を放出して歯の表面のエナメル質を溶かす"脱灰"を起こし、それが長時間続いてエナメル質の破壊が進むとむし歯になります。何か物を食べた後は脱灰が必ず起こります。つまり、食後すぐにむし歯は始まっているのです。その原因となるミュータンス菌を抑制できる唯一の成分は、"キシリトール"なんです。

 キシリトールを摂取すると、ミュータンス菌が糖を摂り込んでも酸を作れなくなり、脱灰を抑制する働きがあります。さらに、ミュータンス菌の活動を抑制し、歯垢を減らすといった、他にはない働きをもつことがわかっています」(鈴木さん)

 具体的にガムや歯みがき剤など、キシリトール配合のアイテムは数多いが、具体的にそれらを利用してむし歯を予防する方法とは? 大人むし歯を防ぐ3つのキーワードを歯科衛生士の楠橋智子さんによる解説つきで紹介しよう。

【1】キシリトール入りガムを5分噛む
「食後すぐに5分ほど唾液を飲み込まないようにして噛みます。市販のキシリトール入りガムなら、1日約10粒が目安」

【2】ガムを噛んだ後に歯みがきを
「キシリトールやフッ素入りの歯磨き剤を使い、歯ブラシを歯の表面に当て、小刻みに動かして磨きます。市販のキシリトール入りガムを噛んだ場合は、その後に歯磨きをするとさらに効果的」

【3】食後は2~3時間あける
「食事と食事の間のダラダラ食いは控えましょう。また、夕食と就寝までの間を、できるだけ2~3時間はあけて、唾液が酸を中和し、溶けたエナメル質を修復する再石灰化の時間を十分にとるよう心がけましょう」

 むし歯予防のキシリトール習慣に役立つものには、たとえば1粒に約0.5gのキシリトールが配合された日本歯科医師会推奨の「キシリトールガム」(143g 819円※編集部調べ/ロッテ)や、アルコール刺激を抑えたソフトシトラス香味の洗口液「モンダミン アクア」(380ml 478円/アース製薬)。そしてキシリトールとフッ素のダブル配合でむし歯を防ぐ「キシリデントライオン」(医薬部外品 120g 575円※編集部調べ/ライオン)などがある。

 R40以降は、キシリトールパワーでむし歯のない健康な歯を保つことが若さの秘訣かも!

適量のブラックコーヒーで虫歯知らずに:ブラジル大学研究

flickr_epSos.de
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コーヒーを飲むと歯の着色汚れが気になるし、とても歯に良いとは思えない。

コーヒーの成分が歯垢や虫歯の原因を除去

しかしブラジル・リオデジャネイロ連邦大学のアンドレア・アントニオ教授によると、あるコーヒー豆には抗菌作用があり、「適量ならブラックコーヒーを飲むことで虫歯を防ぐことができる」という。

教授らは乳歯の成分と、ロブスタコーヒーノキ(全世界のコーヒー豆の3割を占める)の成分を混ぜてみたところ、コーヒーが歯垢や虫歯の原因となる細菌性バイオフィルムを破壊することが明らかに。

「歯を健康に保つ効果のある天然物質をずっと探してきた」という教授ら。

コーヒー豆から抽出した成分がバクテリアを除去したに他ならず、更なる調査研究が必要ながら、コーヒーに含まれるポリフェノール抗酸化物質が効果を発揮したとみられている。

飲み過ぎは逆効果

但し教授らは「コーヒーの飲み過ぎは逆効果で歯に悪い」との忠告も忘れていない。着色汚れや歯のエナメル質の酸化を招くそうなので、あくまでも適量を心がけよう。

また「ミルクや砂糖を入れてしまうと、歯の健康効果は期待できないだろう」と付け加えている。

銀歯の寿命は2~3年 取れた部分はよく磨こう

 「銀歯が取れてしまった」といって来院される患者が私どものクリニックへも多くいらっしゃいます。では、なぜ、銀歯は取れてしまうのでしょうか。

 銀歯は長年、口の中で使用することで金属イオンとなり少しずつ溶け出し、形が変形、劣化してしまいます。また、銀歯をつけるときに使用する接着剤も、古くなると時間とともに劣化してしまいます。

 こうしたことで、歯と銀歯との間に隙間ができてしまい、これらの隙間から口の中の虫歯菌が銀歯の内側に入り込み、虫歯を作った結果、取れてしまうことが最も多い原因の1つです。

 口の中の環境にもよりますが、一般的に銀歯の寿命は2-3年といわれています。また、このような原因とは別に、接着剤が耐えられないような強い力でかんでしまったり、周りの部分の歯が欠けてしまった場合も、銀歯は取れてしまうことがあります。

 もし銀歯が取れてしまったら、取れてすぐに歯科を受診できれば良いのですが、なかなかすぐには受診できないという方も多いでしょう。

 今回はそういった場合の対処法についてお話しさせていただきます。

 まず、取れた銀歯は、欠けてしまったり、残っている歯が割れてしまったりすることがあるので、お口の中へは無理に戻さないでください。万が一、食事中や睡眠中に外れて飲み込んでしまうと大変危険だからです。

 銀歯を接着剤で戻される方もいらっしゃいますが、これも間違えた対処法です。接着剤でつけてしまうと、内側の虫歯を進行させてしまったり、接着剤の成分が浸透してしまっている部分を削らなくてはいけなくなってしまいます。

 まずは取れた銀歯は、口の中へは戻さず、わかりやすい容器などで保管しましょう。銀歯が取れた歯は、象牙質という軟らかな組織が露出しているので虫歯になりやすかったり、取れた部分は食べ物が挟まりやすかったりするので、いつも以上によく歯磨きをしましょう。また、残っている部分の歯が欠けてしまったりするので、取れた部分では硬いものはかまないようにしましょう。

 以上のことに気をつけて、その部分への刺激を避け、なるべく早めに歯科を受診されることをお勧めします。

健康な歯を保つために(1)デンタルIQを高めよう(2014/6/2産経新聞)

【知ってる?!】
健康な歯を保つために(1)デンタルIQを高めよう

子供のうちから定期的な歯科受診を心掛けたい

子供のうちから定期的な歯科受診を心掛けたい

 4~10日は「歯と口の健康週間」。その起源は、昭和3年に6月4日を「虫歯予防デー」に定めたことにさかのぼる。最近では、日本歯科医師会などが中心となって啓蒙(けいもう)し、80歳まで20本の歯を残そうという「8020運動」が定着してきた。しかし、日本ではまだまだ「歯科医に行くのは歯が痛くなってから」という人が多数派だ。

 企業や自治体の定期健康診断で歯科検診が行われることも少ない。残念ながら、歯の病気や予防に対する認識度や理解度を表す「デンタルIQ」は他の先進国に比べて低いと言わざるを得ない状況だ。

 香川県が平成25年度に約1万7千人を調査した結果、歯科検診を年に1回受ける人の医科診療費は、未受診に比べて5万4千円低く、3回以上の受診者は同9万7千円少なかった。最近の研究で、歯周病の悪化が糖尿病や動脈硬化の原因になることが判明。高齢者においては、口中の歯周病菌が誤嚥性(ごえんせい)肺炎を引き起こすことも。歯の健康を保つことは全身の健康維持につながるのだ。

 グラクソ・スミスクライン(東京都渋谷区)コンシューマーヘルスケア事業本部の今村彰延さんは「しゃべり、食べ、いつも笑顔でいるためにはお口の健康が大切。日々のケアとともに、かかりつけ歯科医を見つけ、定期検診やクリーニングを、できれば3カ月に1回程度受けることが重要」と話している。

肩こり解消体操 1回3分、回してすっきり 

 肩や首のこりを放置するとどうなるか。痛みが増したり手足のしびれが悪化したりする例が知られるが、それだけではない。首こりに詳しい東京脳神経センターの松井孝嘉理事長はうつ症状との関係に注目する。

 同センターには夕方、仕事帰りの若い女性らが次々にやってくる。多くはうつの症状や、原因はよくわからないが何となく体調が悪い不定愁訴で診察を受ける。「いくつも医療機関を回ったが治らず、うつが悪化してしまったケースも多い」(松井理事長)

 首には筋肉繊維が何層も連なり、合間を神経が走っている。筋肉のこりが自律神経を圧迫し、心身の不調をもたらしている可能性がある。うつ症状で同センターを受診する患者の大半に首こりがある。

 パソコンやスマートフォン(スマホ)を長時間使うと、うつむく姿勢が続いてしまう。松井理事長は「15分に1回程度、首を休ませてほしい」と訴える。頭と首の境目で両手を組んでゆっくりと頭をそらし、気持ちのよい角度で30秒止めるだけで首が軽くなったと感じるという。

 首や肩のこりは椎間板ヘルニア、首への衝撃などで起こる中心性頸髄損傷、腫瘍などが原因で、手術が必要になる場合もある。特に高齢者は痛みの感覚が鈍り、症状の悪化を見落とすこともある。自分で勝手に「問題ない」と判断せずに専門の医療機関に一度相談することも大切だ。



肩こり解消体操 1回3分、回してすっきり 

 一口に肩こりといっても実際には頭から首、肩、背中にかけての広い範囲が固まったようになったり痛んだりする。東京医科大学の遠藤健司講師は数年前、ひどい肩こりに悩まされた。疲れ目やめまいも重なり集中力が低下した。

■鎖骨下がり水平に

正常な鎖骨は中心から外側に向けV字状に伸びる(右)が、下がり鎖骨は水平に近い(東京医科大学の遠藤健司講師提供)
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正常な鎖骨は中心から外側に向けV字状に伸びる(右)が、下がり鎖骨は水平に近い(東京医科大学の遠藤健司講師提供)

 「手術が多い時でもこんなことはなかったのに」。鏡を見て、体の中央から左右にのびて胸を広げるつっかい棒役の鎖骨が、本来のV字形ではなく水平に近い状態なのが一因ではないかと気付いた。「下がり鎖骨」だ。鎖骨と肋骨の間を通る血管が圧迫され血行が悪くなりやすい。神経に余計な力がかかり、手のしびれにつながることもある。

 体調変化のきっかけは整形外科学教室の医局長になり、前かがみで机に向かって事務作業をする時間が増えたこと。頭を支える首の後ろの僧帽筋が使いすぎや緊張で硬くなり、肩こりが起きた。これに下がり鎖骨による血行障害などが加わり、悪化したようだ。肩こりがひどくなったと訴える患者は、もともとなで肩が多い女性に目立つという。

 本来、緩やかなカーブを描く頸椎(けいつい)が棒のようにまっすぐになる「ストレートネック」も首こりや肩こりを悪化させる。あごが突き出た格好になり、首の筋肉に大きな負担がかかる。首の長さ、なで肩、頸椎のカーブなどは「遺伝的要素と生活習慣の両方が関係し、個人差がある」と慶応義塾大学医学部の石井賢専任講師は指摘する。

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 生まれつきの体格などが原因でも、筋肉を上手にほぐせればこりをかなり和らげられる。東京医大の遠藤講師は、肩をゆっくり上げ下げしたり回したりする「肩こり体操」を勧める。1回3分程度、1日2、3回実施するとよい。

 ポイントはほぐしたい筋肉を意識することだ。肩を回す場合は、肩甲骨を少し痛いくらいに強く寄せる。体全体を揺らして大きな動作をする必要はない。肩甲骨を動かすと、首のこりにもよいという。入浴時にあごすれすれまでたっぷりの湯につかり、筋肉の血流を改善させるのも効果的だ。

■勢いはつけない

 慶応大の石井専任講師によると、体の動かし方や姿勢ではいくつか誤った常識もあるという。たとえば首がこる時に、あごをあげて思いきり上にそらせると気分がよくすっきりすると考えがちだ。しかし、脊髄から枝分かれした神経の出口が狭まって圧迫される可能性があるので「勢いをつけてそらせないように」と注意を呼びかける。


朗報!赤ワインは歯の健康にも◎!虫歯の予防にも◎!

ワインが大好き!飲むのに理由はいらない!という人も、ワインが歯に良いと聞いたらますます美味しく飲めるのでは?スペイン国立研究協議会(CSIC)が発表した調査結果によると、赤ワインには虫歯を予防する効果があるとのこと!

研究に携わったマリア・ビクトリア・モレノアリバス氏らによると、世界中で推定60~90%の人々が虫歯や歯周病を患っていたり、歯を失っているのだそう。今回の発見が天然由来成分による歯の疾病対策製品の開発につながるだろうと話しています。

そもそも、虫歯や歯周病のしくみとは?口内のバクテリアが集まると、殺すのが難しい生体膜を形成します。さらにはそれが歯垢を作り酸を生み出すことで、歯にダメージを与えます。ブラッシングや歯磨き粉の中のフッ素、水などの他の方法もバクテリアの除去に役立ちますが、効果は限られているそう。

こうしたバクテリアに対し、過去の研究から、グレープシードの抽出液とワインが菌の繁殖を遅くする効果があることがわかっていたため、研究チームは今回、虫歯の予防への効果を検証しました。歯の病気の原因となるバクテリアを培養し、赤ワイン、アルコールを抜いた赤ワイン、グレープシード抽出液を入れた赤ワイン、そして水と濃度12%のエタノールの中に数分間浸しました。

そうしたところ、赤ワイン、アルコール抜きの赤ワイン、グレープシード液入りの赤ワインが最もバクテリアの除去に効果があったとのこと!

このほかにも様々な健康効果があるといわれる赤ワイン、嬉しいニュースが加わったものの、やはり飲みすぎは毒!お酒はほどほどに!

Good news! Red wine is good for your TEETH: Study finds it can help prevent cavities | Mail Online
http://www.dailymail.co.uk/health/article-2636204/Good-news-Red-wine-good-TEETH-Study-finds-help-prevent-cavities.html

【歯の健康と食生活】 適度に硬い食べ物を 日本茶や紅茶で虫歯予防も




                                                                                                                                                                                                                                                                  私たちは食事を取り、会話を楽しみますが、歯は私たちの健康に深くかかわっています。歯や歯肉は健康であれば、よく噛(か)むこともでき、栄養が吸収されやすくなります。

 おいしく食べるために歯はとても重要で、どの歯が欠けても食べ物をおいしく食べることができません。

 乳歯は生後6カ月ごろから生え始め、2歳くらいまでに上下合わせて20本生えそろいます。歯が生える順序や時期には個人差がありますが、成人の歯は通常28本で、親知らずと呼ばれる第三大臼歯4本を加えると32本になります。

 歯は、「エナメル質」「象牙質」「セメント質」から成り立っています。エナメル質はからだの中でもいちばん硬い組織で、歯の中心部には、神経や血管が入り込んだ「歯髄」という大切な組織があります。

 歯を強くするにはカルシウムやビタミンA、ビタミンCが必要で、適度に硬い食べ物が良いです。また、ビタミンDを多く含む食品は、カルシウムの吸収を助けてくれます。カルシウムを多く含む食品は、乳製品や魚介類などです。海藻類はアルカリ性食品なので、歯にとって非常に良い食品です。他に歯に良い飲み物に日本茶やウーロン茶、紅茶などがあり、お茶に含まれるカテキンやフッ素などの働きにより抗菌作用があり、虫歯予防になります。

 反対に歯に悪い食べ物は、酸性の食品や糖分の多い食品です。酸性の食品は歯のエナメル質を落とすことが知られています。歯にまとわりつきやすい食品は「停滞性食品」と言われ、汚れが取れにくく、唾液も出にくいので、虫歯の原因になります。お菓子(キャラメルやスナック菓子など)やパンなどです。

 食事などで歯の健康を考えていても、食後の歯磨きをきちんと行わないと歯周病になることがあります。歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。歯と歯肉の境目の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し、歯肉の周辺が炎症を起こして赤くなったり、腫れたりします。進行すると歯周ポケットが深くなり、歯を支える土台が溶けて歯が動くようになり、最終的には歯が抜け落ちることもあります。

 厚生労働省では「8020運動」を推奨しています。「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。全てのライフステージで健康な歯を保つことが大切です。ぜひ私たちも食事や休養、運動、歯磨きに気を付けて「8020」を目指しましょう。


虫歯治療の落とし穴!「神経を抜く」と5年後に歯を失う恐れも

虫歯治療の落とし穴!「神経を抜く」と5年後に歯を失う恐れも

仕事に趣味に子育てにと毎日忙しくしているうちに、虫歯の治療を後回しにしていませんか? 神経を取らなければいけないほど虫歯を悪化させてしまうと、大げさな言い方をすれば、その歯は"終わり"になるみたいです。

そこで今回は、富山県小矢部市で歯科クリニックを開業している歯周病専門医、渡辺智良先生に、歯の神経を抜くリスクをうかがってきました。

 

■神経を抜くと、のちに歯を失う確率が高くなる

"歯の神経を抜く"という言葉は、歯に詳しくない一般の人でもよく耳にするはずです。ただ、渡辺先生によると、"歯の神経を抜く=歯の血管を抜く"作業でもあるそうで、血管を抜くと歯には血流が無くなり、虫歯菌を殺す白血球や栄養素の供給も止まってしまうそうなのです。

歯の根の先に膿が出たり、虫歯が再発したり、歯が真っ二つに割れてしまったりするなどトラブルも続出するようで、結局神経を抜いた歯の"生存率"は5年から30年に縮まってしまうそうなのです。20歳で神経を取れば、最悪の場合25歳で自分の歯を失ってしまう計算になるということです。

 

■忙しくても後回しにせず定期的に検診に!

歯の健康を守るためには、予防が全てだと渡辺先生は言います。正しい歯磨きの方法を覚え、定期的に歯科医院に検診にいくなど、面倒でも毎日の習慣を変えるしかないそうなのです。

1年に1回は健康診断を受けるように、歯も最低でも1年に1回は歯科医院へいって検診を受けましょう。虫歯の早期発見や治療のみならず、先生に歯磨きの指導などもしてもらえるはずです。

 

以上、虫歯治療で神経を抜くリスクをご紹介しましたが、いかがでしたか? 現状で虫歯が無いと思っている人でも、何年も前に治療した歯の被せ物のすき間から菌が入って、見えない箇所が大きな虫歯になっている恐れもあるそうです。

見た目で虫歯がある人は、なおさら急いで検診に出向いた方がいいはずです。表面は小さな穴でも、歯の内部が大きく侵されているかもしれません。

「そういえば、1年近く歯医者に行っていないなぁ」

という方は、健康診断のつもりで近所の歯医者さんに足を運んでみてはいかがですか?

仕事で忙しくて行く暇が無いと後回しにしているうちに、神経を抜かなければいけないほど、虫歯が悪化してしまうかもしれません。若くして自分の歯を失わないように、行動を起こしてみてください。

高齢者にも重要な"むし歯予防"とは? 

...高齢化社会を乗り切るために





日本フィンランドむし歯予防研究会理事、日本歯学センター 歯科医師 田北ユキヒロ氏
日本フィンランドむし歯予防研究会理事、日本歯学センター 歯科医師 田北ユキヒロ氏
20本以上の歯を有する者の割合(厚生労働省 平成23年歯科疾患実態調査)
20本以上の歯を有する者の割合(厚生労働省 平成23年歯科疾患実態調査)
現在の歯に対するむし歯を持つ割合の年次推移(厚生労働省 平成23年歯科疾患実態調査)
現在の歯に対するむし歯を持つ割合の年次推移(厚生労働省 平成23年歯科疾患実態調査)
厚生労働省のサイト(福祉・介護 地域包括ケアシステムのページ)
厚生労働省のサイト(福祉・介護 地域包括ケアシステムのページ)

 「高齢化社会」という言葉が、あたり前に使われている今日。日本で暮らす高齢者数をきちんと答えられる人は、どれくらいいるだろうか。

 5月28日現在、厚生労働省のサイトには、「65歳以上の人口は、現在3,000万人を超えており(国民の約4人に1人)、2042年の約3,900万人でピークを迎え、その後も、75歳以上の人口割合は増加し続けることが予想されています」と記載されている。

 これから訪れる高齢化社会の中で、健康的に余生を送るには、食べ物を噛んで味わえる"健康な歯"を維持することが、大切になってくるだろう。

 そこで、日本フィンランドむし歯予防研究会理事であり、日本歯学センターの歯科医師でもある田北ユキヒロ氏に、「高齢化社会を乗り切るためのむし歯予防」について、お話をうかがった。

――田北先生は、高齢者のむし歯予防として、厚生労働省と日本歯科医師会が1989年から推進している「8020(はちまるにいまる)運動」をご存知かと思います。運動が開始されてから今年で25年になりますが、歯を有する高齢者の方は増えてきているのでしょうか?

 はい、増えています。「8020運動」は80歳で20本の歯を残すことを目標にしているのですが、現在80歳以上の方たちのうち4割の方が、目標を達成されているんです。そして、今から10年後には5割の方が、その目標を達成できると推測されています。

――「8020運動」が開始された25年前と比べて、いま発売されているむし歯予防商品(歯ブラシ・歯磨き粉・ガムなど)は進化していると思うのですが、むし歯を持つ人の割合は減ってきているのでしょうか?

 残念ながら、残っている歯が多くなるのと比例して、高齢者のむし歯は増えているというのが現在の実情です。その逆に、現在20歳以下の方たちは、歯科衛生知識の増加や、歯ブラシ回数、歯磨き時間のアップ、フッ素入り歯磨き剤の普及でむし歯を持つ人の割合が年々減っています。

――若年層のむし歯は減少傾向なのに、高齢者は増加しているのですね。高齢者が特に注意すべき、むし歯のタイプがあれば教えてください。

 高齢者の方は、歯と歯茎の境目にむし歯ができる「根面う蝕(こんめんうしょく)」にかかりやすくなるので要注意です。根面う蝕の原因は、加齢によって歯茎の位置が下がり、歯の根本のむし歯に弱い部分が露出してしまうこと。そして、唾液量が少なくなり、歯の表面に残っているむし歯原因菌の栄養になる食べカスの洗い流しができにくくなること。この二つが考えられます。

――高齢者になっても健康な歯を持つためには、どういった対策が必要でしょうか?

 まずは、口の中の総菌数を減らすことが大事です。さまざまな道具や材料を複合的に使用して、口の中の汚れを落とし、きれいな状態を保ちましょう。また、汚れが溜まりやすい、むし歯になってしまった部分を、早めに治療することをお勧めします。

――最後の質問になりますが、高齢者のむし歯予防で「注意すべきこと」はありますか?

 とにかく、食事をしたら早めの歯磨き。そして、お茶や水を使ったうがいで、口の中の食べカスとばい菌を減らすことです。また、予防に力を注いでいる歯医者さんで、むし歯のチェックとプロフェッショナルクリーニングを定期的に受けていただくことが、とても大事ですね。

――年を重ねても、自分の歯で食事ができるように、日頃から口の中を清潔にし、定期的な歯科検診を心がけたいと思います。ありがとうございました。


歯磨き意識が高い国はサッカー強豪国ー調査結果

花王は、「歯と口の健康週間」が6月4日から始まるのに合わせ、世界の歯磨き事情について調査した。調査結果を分析したところ、「歯磨き」と「サッカー」に共通した傾向が見られたという。

●歯科医の数が多い国はサッカーが強い!?

まず、国民1,000人あたりの歯科医の人数について調べたところ、1位は「ロシア」(4.31人)、2位「スイス」(4.08人)、3位「スペイン」(3.96人)となった。10位以内には、スペイン、イタリア、ドイツ、フランス、アルゼンチンなど、サッカー強豪国といわれる国々が多数ランクインしている。

また、上記の国民1,000人あたりの歯科医にはランクインしていないが、サッカー大国「ブラジル」は、世界のおよそ20%を占める歯医者の数(※1)を誇り、「歯科大国」という側面も持ち合わせている。またここ数年で世界ランキングの順位を大きく上げた南米コロンビアも、健康・美容志向は根強く、歯科医療レベルは世界的にも高度な技術水準にある(※2)。

同社はこの結果から、歯磨き意識が高い国はサッカー強豪国で言えるのではないかと推測している。国民1,000人あたりの歯科医の人数日本は調査32カ国中、13位(2.14人)だった。


世界の歯磨きから、サッカー強豪国の実力を大胆分析!!こうすれば日本は勝機を掴める!?

今年の6月は世界的にサッカーへの注目が高まりますが、注目すべきはサッカーだけではありません。
6月4日(水)~10日(火)は「歯と口の健康週間」で、歯磨きへの意識が高まる季節でもあります。
世界の歯磨き事情を調べてみました。その結果、歯磨きとサッカーに驚きの関係を見出しました。この分析結果をもとに、「こうすれば日本は勝機を掴めるのでは?」 とオーラルケア視点での大胆な分析を行いました。

<サッカーと歯磨きの驚きの関係性!?>

●歯磨きから見たポイント
歯磨きは、虫歯や歯肉炎、口臭を防ぎ、歯や歯ぐきの健康を保つために大切で、歯と歯のすき間、歯と歯ぐきのすき間にたまりやすい食べカスや、歯垢をしっかりと除去することが必要です。つまり、『すき間』ケアがとても重要です。
⇒≪歯磨き意識の高い国は、『すき間』ケアへの意識が高い!?≫

●サッカーから見たポイント
サッカーは、時代の変化と共に戦術やフォーメーションの進化を遂げ、より戦略的な要素が求められるスポーツになったと言われています。攻撃時は、相手のいない『スペース』をうまく活用しながらゴールを目指し、逆に守備時には、相手に有効な『スペース』を与えぬよう守備を堅め自陣のゴールを守ります。

つまり、サッカー強豪国は『スペース』を意識し、より上手く『スペース』を活用する ことでゴールを奪い、失点を防いで勝利を得ていることが分かります。
⇒≪サッカー強豪国は、『スペース』ケアへの意識が高い!?≫

<仮説>ということは、『すき間』=『スペース』への意識が高い国は、歯磨きもサッカーも世界トップレベル!といえるのではないでしょうか。

<サッカー強豪国の歯磨き事情をリサーチ!そこから見えてきた傾向とは!?>
さらに歯磨きとサッカーの関係性を探るべく、サッカー強豪国32ヵ国の1000人当たりの歯医者の人数を調べてみたところ、調査結果からサッカー強豪国における歯磨きの傾向が見えてきました。

調査結果を見てみると、スペイン、イタリア、ドイツといった、サッカー強豪国の中でも、長年サッカー界の頂点に居続ける"超強豪国"は、国民1000人あたりの歯医者の人数が多く、オーラルケア意識が高い可能性がある・・・つまり・・・
≪歯磨き意識の高い国≒サッカー強豪国!?≫
と言えるのではないでしょうか。

<世界のサッカー強豪国は、 どんな歯磨き事情・プレースタイルなのか?>
◎やっぱり「個の力」が高いブラジルがナンバー1!?
一般的には「サッカー大国」というイメージが強いブラジルは、実は世界のおよそ20%を占める歯医者の数(※1)を誇り、「歯科大国」という側面も持ち合わせている。
サッカーにおいては、選手個々の圧倒的なテクニックで守備網を突破してしまう個人技が最大の武器。勝敗を左右する要素として最も重要な駆け引きも巧みだが、ひとたび乱れてバランスを失うと、個人による問題解決に走って思わぬ大崩れに直面してしまう危険性もある。歯磨きもサッカーも個人に頼る傾向が強く、場合によっては足元をすくわれる可能性もあるかも!?
(※1)「Perfil atual e tendências do Cirurgião- Dentista brasileiro」
http://cfo.org.br/wp-content/uploads/2010/04/PERFIL_CD_BR_web.pdf(P11参照)

◎対抗馬は個人技・組織力ともに秀でたスペインが有力か!?
1000人あたりの歯医者の人数も3.96人と上位に位置する。「無敵艦隊」と称される世界屈指のサッカー強豪国であり、サッカーでも歯磨きでも、個人技と組織力をバランス良く融合させたスタイルが持ち味。特に近年は主要国際大会を次々に制覇するなど圧倒的な成績を残している。

<日本中が注目している4ヶ国は、 どんな歯磨き事情・プレースタイルなのか!?>

◎日本最大のライバル!?コロンビアが誇る圧倒的な攻撃力
1000人あたりの歯医者の人数は1.47人と多くはないものの、コロンビア人の健康・美容志向は根強く、 歯科医療レベルは世界的にも高度な技術水準にあり(※2)、海外からも多数の患者が治療に訪れる。
サッカーにおいても、ここ数年で世界ランキングを一気に押し上げるほど、タレントが豊富で個の技術力が非常に高い。ベテランと若手をうまく融合させ、攻守に隙のないチームで相手守備陣内の僅かなスペース(すき間)を突いてゴールを奪う。日本の最大のライバルはやはり コロンビアになるだろう。

◎したたかなプレースタイルに要注意!?ギリシャのカウンターに気をつけろ!
ギリシャのことわざの"あちらでは舌が働き、そちらでは歯が咀嚼している"は、「言っていることとは違い、裏で別のことをしている」という意味があるほど、ある意味したたかな一面があると言える。サッカーにおいても相手に攻めさせておいて一瞬の隙を突くカウンターや一発のセットプレーで得点を決めてしまうスタイルを得意としており、歯磨きでもサッカーでも、その知性を活かしたしたたかさがギリシャの特徴と言える。屈強な選手を揃えた堅守やセットプレー、ボールを奪ってからの速攻が日本の脅威になるのは間違いない。

◎潜在能力は未知数!?アフリカ屈指のタレント集団コートジボワール
1000人あたりの歯医者の人数は0.14人と数値は日本を大きく下回る。しかし注目すべきは、「Les-batonnets-frotte-dent」という木の枝先を歯でかみ砕きブラシ状にしたものを歯ブラシの代わりに使用している人もいる(※3)という驚愕の事実。形状からしてすき間の処理には適しているとは言えないが、歯(歯ぐき)自体の強化がされていると言える。サッカーにおいても、連動して相手のスペースを突く 緻密なサッカーではなく、持ち前の類いまれな身体能力を活かしたパワフルなサッカーを得意としており、歯磨きでもサッカーでも個々の潜在能力の高さがうかがえるが、組織としてはまとまりに欠けるのが狙い目。日本は相手のスペース(すき間)を突いて勝機を見出したいところだ。

◎はたして日本は、サッカーでも歯磨きでも世界と戦えるのか!?
1000人あたりの歯医者の数は2.14人と、4カ国では2番目の数値を誇り、オーラルケア意識は高い。 だが一方で、日本は先進国の中では、矯正治療率が比較的低く(※4)、"歯並びが悪い"という印象が強い(※5)とも言われている。さらに、日本人の歯は、昭和62年から平成23年の24年間で約5億本増加(1987年と2011年の概算値の比較※6※7)し、 歯と歯、歯と歯ぐきのすき間もその分増加している。つまり、すき間(スペース)だらけ。サッカーでも豊富な運動量をベースに連動した動きでスペースを生み出しゴールを狙うが、逆に攻撃的になったとき背後のスペースを突かれる可能性が十分にある。後ろの選手が危険を予知し、どうスペース対策をするかが勝利の鍵となるだろう。

<出典元>
(※2)2013.02.05日経ビジネスhttp://business.nikkeibp.co.jp/article/NBD/20130131/243085/?ST=pc
(※3)PREVALENCE DE LACARIE DENTAIRE EN MILIEU SCOLAIRE DANS LE NORD-OUEST DE LAC.I/ MEDECINE TROPICALE 2001:http://medecineshare.com/html/6_Html_PREVALENCE_DE_LA_CARIE_DENTAIRE_EN_MILIEU_SCOLAIRE_8760.html
(※4) (※5)日本人の歯並びに関する意識調査「アライン・テクノロジー・ジャパン(株)」
http://www.invisalign.co.jp/images/Press%20Release_04182012
(※6)厚生労働省 歯科疾患実態調査 1987年および2011年の調査データより
(※7)歯科疾患実態調査の年齢階級別歯数に国勢調査から推計した年齢階級別人口を掛け合わせて、日本の歯数を概算
1987年:87年歯科疾患実態調査と90年国勢調査から概算 2011年:11年歯科疾患実態調査と11年国勢調査から概算

<「日本はこうすれば、勝機を掴める!!」 歯磨きの観点から推測!>

歯磨きとサッカーにおいて、『すき間=スペース』対策が重要であることが分かりました。では、具体的にどのような対策を実践すればよいのでしょうか。日本人の歯磨きにおける『すき間=スペース』対策から、 日本サッカーが勝機を掴むために必要な『すき間=スペース』対策を推測しました。

◎24年間で約5億本も歯の本数が増えた日本人...。増加した『すき間』への対策をさらに意識するべし!
上述のとおり歯のすき間が多いと考えられる日本人。自分でも気づかないような場所にある『すき間』も効率良くケアすることが、日本人の歯磨きスタイルにおいて重要と考えられます。歯と歯、歯と歯ぐきのすき間の汚れをしっかり落とすことがポイントです。

◎サッカーにおいても『すき間』対策こそが、サッカー強豪国への第一歩!?
世界レベルの選手に比べ、個の力で劣る日本のストロングポイントは組織力と俊敏性。守備では 相手チームに自由な『スペース』を与えぬよう、組織で連携したディフェンスを形成することが大事と言えます。一方攻撃では俊敏性を活かして相手ディフェンス陣の『すき間』に入り込み、『スペース』を作りだせれば、勝利へのチャンスは広がります。

正しい歯磨きで「歯周病予防」 4~10日は「歯と口の健康週間」

2014.6.4 08:30 (3/3ページ)
歯周病予防には、歯と歯茎の境目にブラシを当てて磨くことが効果的という

歯周病予防には、歯と歯茎の境目にブラシを当てて磨くことが効果的という

 忙しい朝や会社の昼休みなど時間がないときは広範囲が磨ける大きめヘッドを使うという方法もある。「1本で万能というような歯ブラシはありません。症状や目的のほか、柄の長さや握ったときの感覚など自分が使いやすいと思ったものを探してほしい」と平野さん。自分に合うと思えるなら、ヘッドの小さい、小学生向けの歯ブラシを使っても構わない。

 大阪府歯科医師会理事の山上博史さんは大人が歯ブラシを選ぶ際、歯茎の状態に注意し、「歯肉炎などがある人は『かため』のブラシは使わないで」とアドバイス。成人の場合、「ふつう」を基本にし、歯茎から出血が見られるようなときは「やわらかい」ものに変えるといいという。

正しい歯磨きで「歯周病予防」 4~10日は「歯と口の健康週間」

2014.6.4 08:30 (2/3ページ)
歯周病予防には、歯と歯茎の境目にブラシを当てて磨くことが効果的という

歯周病予防には、歯と歯茎の境目にブラシを当てて磨くことが効果的という

 歯ブラシを歯に対して直角に当て、表面の汚れを落とす。歯と歯の隙間を磨くため、歯ブラシを縦にして磨く。そして、歯垢がたまりやすい歯と歯茎の境(歯周ポケット)の掃除。歯と歯茎の境に斜めにブラシを当て、歯周ポケットから歯垢をかき出すイメージで優しく磨く。

 これらの磨き方を1本ずつ行う。歯と歯の間は磨きづらいため、糸付きようじや歯間ブラシなどを併用するといい。口を大きく開け過ぎると、頬骨が邪魔をして奥歯が磨きにくくなるので注意する。

 舌で触ってつるつるしたら磨き終わり。時には市販の歯垢が赤く反応する薬剤を使い、磨き残しの確認をするといい。「その人に合った歯磨き方法などは歯科医院で知ることができます。歯が痛くなってからではなく、予防のために半年に一度、歯科医で受診して」(竹田さん)

 

歯茎の状態に注意

 自分に合った歯ブラシはどう選べばいいのか。「ライオン」(東京都墨田区)のオーラルケアマイスター、平野正徳さんは気になる症状に応じて選ぶことを勧めている。「歯周病予防なら歯周ポケットに入り込みやすいように毛先が細くコンパクトヘッド。奥歯をきれいに磨きたいなら毛先が平切りでコンパクトなものというように」

正しい歯磨きで「歯周病予防」 4~10日は「歯と口の健康週間」

2014.6.4 08:30 (1/3ページ)
歯周病予防には、歯と歯茎の境目にブラシを当てて磨くことが効果的という

歯周病予防には、歯と歯茎の境目にブラシを当てて磨くことが効果的という

 

虫歯+歯周病予防に有効

 4~10日は「歯と口の健康週間」。学校などでは歯科検診や歯磨き教室などが開かれるが、見過ごされやすいのが大人の歯磨き。普段、何げなく行っている歯磨きを見直すことで、虫歯だけではなく、歯周病も予防できる。どんな磨き方が効果的なのか-。(佐々木詩)

 

最低でも1日3回

 「子供にとって歯磨きは虫歯予防が目的ですが、成人の場合は虫歯と歯周病予防の2つが目的です」。大阪府歯科医師会理事で公衆歯科衛生・地域保健部副部長、竹田幸弘さんは話す。

 口の中には常に菌が存在するが、歯に付着した虫歯菌や歯周病菌などの塊である歯垢(しこう)をうまく取り除くことで虫歯や歯周病のリスクを抑えることができるという。

 歯磨きのタイミングは「物を食べた後」。竹田さんは最低でも朝、昼、夜の3回を勧めている。歯ブラシをペンを握るように持ち、歯茎を傷つけないよう、力を入れ過ぎないように気をつけながら小刻みに動かす。「どこを磨いたか分からなくならないよう自分で磨く順番を決めておくといいです」

【男の身だしなみ講座】6月4日は虫歯の日。ランチ磨きのススメ(2014.05.23)

■まずは「歯磨き」がどういう行為なのかを理解する

 毎日、正しい歯磨きをすることで、予防できるといわれている虫歯と口臭だが、虫歯と口臭が発生する要因について、正しい説明ができる人は意外と少ない。そこで、簡単に虫歯が発生するメカニズムについて紹介したい。

 食事をして、口の中に食べ物が入ると、口の中は酸性に傾き、酸性になると歯の表面が溶けて、虫歯の原因である「脱灰(だっかい)」という状態になる。脱灰とは、歯の表面からミネラル成分のカルシウムやリンが溶け出す状態のことであり、飲食をするとプラーク(歯垢)中の細菌が酸を作り出すために起こる現象だ。口の中は常に細菌が繁殖しやすい状態であるため、虫歯だけでなく、歯周病も引き起こしやすい状態だということを覚えておきたい。

 食事をした後、しばらくすると、唾液の力によって、細菌の作り出した酸を中和する作用や洗い流す作用が起こり、溶け出してしまったカルシウムやリンが歯の表面に戻る。この状態を「再石灰化」と呼ぶ。もちろん、自然治癒でも脱灰状態を脱することが可能だが、この脱灰状態を早く脱することこそが、虫歯や歯周病の予防につながる。歯磨きは、プラーク(歯垢)を取り除くことができる行為であるため、虫歯や歯周病の予防になるというわけだ。

■口臭を発生させる要因は「細菌の増殖」

 では、口臭はなぜ発生するのか。口臭が発生する要因は、「生理的口臭」と「病的口臭」に分けられる。生理的口臭は、普段の生活習慣やストレスなどに気を付けることで改善できるが、病的口臭は、治療が必要な場合もあるので、そうなる前の予防が大切だ。

 病的口臭は、前述した「細菌の増殖」に起因するものが多く、これをいかにして防ぐかが口臭予防にとって重要なポイントになる。そして、この細菌を増殖させる大きな要因は、虫歯や歯周病であり、歯磨きをすることによってその予防をすることは口臭予防にもつながるというわけだ。つまり、食後に歯磨きをすることは、虫歯だけでなく、口臭の予防にもなるのだ。

■歯磨きは1日何回すればいい?

 歯磨きといえば、朝と晩の2回にすることが常識となっているが、「マイナビウーマン」が働く女性に行なったアンケート調査によると、3人に2人が朝、ランチ後、夜の1日3回磨いているという結果が出ている。女性の間では定着しつつある「ランチ磨き」だが、男性はどうだろうか。

 インターワイヤード社が4488人に行なった調査では、1日3回歯を磨く男性は15.2%と、まだ浸透していない。食後すぐに歯を磨くことが虫歯、歯周病、口臭予防になるため、ランチの後はぜひ磨いておきたい。さらに、ランチ後に人と会う予定があるならば、口臭予防となるランチ後の歯磨きは、必ず行ないたいエチケットだ。

【男の身だしなみ講座】6月4日は虫歯の日。ランチ磨きのススメ(2014.05.23)

 数ある男性の身だしなみに関するアンケート調査で「女性から嫌われる」ポイントに必ずランクインするのが「歯の汚れ」と「口臭」。ユニリーバ・ジャパンが行なった「男性の身だしなみで不快だと感じたことのあるものは?」というアンケート調査によると、「息がくさい」が83.0%で1位となり、続いて「歯が汚い」が74.5%で2位という結果になっている。

6月4日は虫歯の日。ランチ磨きのススメ

 さらに、インターネット調査会社のインターワイヤードが行なった「男性の身だしなみ」に関する調査で、「仕事中に男性のニオイで気になるシーンは?」という質問では、75.7%の女性が「会話中の口臭が気になる」と回答している。

6月4日は虫歯の日。ランチ磨きのススメ

「歯の汚れ」と「口臭」、この2つを予防する代表的な行為が、歯磨きだ。歯磨きといえば、朝と晩の2回、行なうのが常識となっている。しかし、これだけでは不十分で、働く女性の間では当たり前の習慣となっているのが「ランチ磨き」。ランチタイムが終わった後、多くの女性が、お手洗いや給湯室で歯を磨いているのだ。


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