認知症薬で意識障害改善か  脳卒中後遺症に貼り薬(2015/5/12 47NEWS)

脳卒中の後遺症で意識障害が長引く高齢患者に認知症治療用の貼り薬を使ったところ、複数の症例で意識レベルが改善したと、誠弘会池袋病院 (埼玉県川越市)の平川亘副院長(脳神経外科)が3月に開かれた認知症治療研究会で発表した。
脳の治療後には、元の病気が治っても意識障害が残ることがあり、磁気刺激などさまざまな手法が試みられてきた。

平川医師によると、脳卒中の 発症後、名前が言えず、食事もできない意識状態が1カ月続く70~98歳の患者12人に、認知症治療薬「リバスチグミン」を胸などに貼り、経過を観察した。
その結果、脳卒中のうち、くも膜下出血の2人はいずれも翌日には簡単な会話ができるようになり、1週間後には自分で食事ができるようになった。脳梗塞でも8人中6人が、脳出血では2人のうち1人が介助付きで食事を取ったり名前が言えるようになったりした。
リバスチグミンは、記憶に関わる脳内の神経伝達物質アセチルコリンを増やすことで認知症の症状悪化を遅らせる。2011年に国内で認可された。今回は本来の対象疾患である認知症以外に使うため、院内の倫理委員会で承認を得た。
リバスチグミンは1日1回18ミリグラムが規定量だが、4・5~9ミリグラムの少量投与で効果があった。量が多いと嘔吐など肺炎につながる副作用があり得る。平川医師は「脳を覚醒させる効果があるようだ。若年者の植物状態にも効果があるかもしれない。問題があれば、はがせばよい」と話す。
池袋病院と共同研究をしている埼玉医大総合医療センター の松居徹教授は「薬で脳のどこが活性化するか調べるなど、第三者による科学的な裏付けが待たれる」という。

 

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