休日に遅く起きる子ほど・・・文科省が初調査(2015/5/1 NHK NEWS)

文部科学省が初めて行った子どもの睡眠と生活習慣に関する調査で、平日より休日のほうが遅く起きる子どもほど、午前中の授業で眠くなることが多いと感じていることが分かりました。
文部科学省は子どもの睡眠と生活習慣の関係を調べるため去年11月、全国の小学5年生から高校3年生までの2万3000人余りを対象に初めての調査を行いました。
このうち「午前中の授業で眠くてしかたがないことがよくある」と答えた小学生は、休日になると起きる時間が2時間以上遅くなることが「よくある」と答えた児童の24.2%で、遅くなることが「ない」と答えた児童の4倍近くに上りました。
休日に平日より長く寝ている児童ほど授業での眠さを感じていて、中学生や高校生も同じ傾向でした。
また、携帯電話やスマートフォンで通話やメールなどをしない小学生の半数以上が午後10時までに寝ているのに対し、スマートフォンなどを2時間以上使っている児童で同じ時間帯に寝ているのはおよそ2割にとどまり、使っている時間が長いほど寝る時間が遅くなる傾向があるということです。
調査の分析に関わった、子どもの睡眠に詳しい江戸川大学の福田一彦教授は「休日は平日よりたくさん眠るなど、よかれと思ってやっていることで生活のリズムが乱れ、調子が悪くなっている。学校教育の中で睡眠に関する正しい知識を伝えることが必要だ」と話しています。
「夜9時までに寝る」目標の小学校
千葉県成田市の八生小学校では、今年度から「夜9時までに寝る」という目標を立てて、全校児童で早寝早起きに取り組んでいます。
八生小学校が昨年度、全校児童を対象に生活習慣に関するアンケートを行ったところ、午後9時までに寝ている児童は2割ほどで、十分な睡眠がとれていない傾向があったということです。
この学校は学区が広く、朝6時に起きて通学する児童もいるため9時間は睡眠時間を取るという考えから、今年度、「夜9時までに寝る」という目標を立てました。
廊下や教室の掲示板など目に触れやすいところに目標が掲げられているほか、今後、チェックシートで睡眠時間などを調べることで児童に規則正しい生活を意識させるようにしているということです。
また、去年から週に2回、児童全員が休み時間に校庭で体を動かす取り組みも行っています。学校にいる間に体をたくさん動かすことで夜の睡眠を促すねらいで、30日も全員で体操をしたあと、学年ごとに持久力のトレーニングや縄跳びなどをしていました。
小学6年生の女子児童は「学校で体を動かした日はぐっすり眠れます。夜更かしをした次の日は頭が働かなかったり気持ちが落ち込んだりするので早寝早起きを心がけています」と話していました。
担任の平山佐知子教諭は「十分に睡眠を取った子どもは集中して授業を受け、心も体も健康なので、家庭と協力して取り組みを続けていきたい」と話していました。

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