2013年2月アーカイブ

入れ歯はオーダーメード (2013/2/13 15:06 福島民友新聞)

快適食事へ完成後も調整 

オーダーメードというと洋服などのイメージですが、患者さん一人一人の口に合わせて作るという意味では、入れ歯もオーダーメードです。製作工程は、主に次の通りです。 

〈1〉口の状態を型に取り、正確な石こう模型を作る
〈2〉かみ合わせの状態を採取し、上下の顎の位置関係を石こう模型で再現する
〈3〉人工の歯を並べた状態でかみ合わせや歯の位置を確認する
〈4〉問題がなければ完成、口に装着―となります。 

一般にいわれる入れ歯は、自分で取り外しが可能な「部分入れ歯」や「総義歯」ですが、それらは歯茎や残っている歯の状態によって構造や大きさ、形が決まります。 「部分入れ歯」の場合、残っている歯を利用してバネやフックをかけて義歯を維持するため、残っている歯に問題がある場合は、まず前処置として歯の治療が必要になります。 「総義歯」は、歯茎や頬、唇などの粘膜で吸収させて安定させるので、大きさはどうしても「部分義歯」より大きめになります。 

いずれにしても、より快適に食事をしていただくためには完成後の調整は必要です。
そこで、患者さんの意見は大変参考になるので、気になったことはその都度、歯科医師に遠慮なくご相談ください。
そうすることで義歯はより良いものになります。
また、口の状態は、年齢や体重とともに変化するので、かかりつけ歯科医院での定期健診をお勧めします。(県歯科医師会)

[なっ解く]医療費控除 (2013年1月31日 読売新聞)

申告 対象範囲に注意

 まもなく2012年分の確定申告のシーズン。病気やけがで昨年1年間の医療費がかさんだという人は、医療費控除制度の利用を検討したい。会社員でも申告すれば、税金が戻ってくることがある。
 医療費控除は、多額の医療費を支払った人の税負担を軽減する制度。確定申告で、所得から控除され、払いすぎた分の所得税が還付される。
 控除を受けられる条件は、昨年1年間に、総額10万円か、所得の5%を超えた医療費を支払っていること。自分の費用だけでなく、「生計を一にする親族」も含められる。税理士の谷口誠さんは「配偶者や自分の子どもはもちろん、仕送りをしている遠方の両親などの医療費も対象」と話す。
 還付額の計算は、以下の通り。まず、昨年1年間に支払った医療費から、保険などでカバーされた金額と、条件に掲げた10万円か所得の5%のいずれか少ない方の額を引き、医療費の控除対象額を算出する。前年の所得から、この控除対象額などを差し引いて課税所得を導き出し、さらに所得税率をかけて所得税額を計算する。この所得税額と前年の源泉徴収税額との差額が還付額となる。4人家族で年間の医療費が85万円かかった場合の還付額の計算例=下=を示しておいた。
【還付額の計算例】
・会社員の夫、専業主婦の妻、高校生の長男、中学生の長女の4人家族を想定。年収は500万円(所得346万円、社会保険料や配偶者控除などの「所得控除の額の合計額」196万8630円、源泉徴収税額7万4500円※いずれも源泉徴収票に記載)。年間医療費は4人で85万円(うち保険でカバーされた分は30万円とする)

(1)医療費控除対象額〈A〉は、医療費85万円―保険など30万円―10万円(所得346万円の5%は17万3000円で、10万円の方が少ないため)=45万円
(2)課税所得〈B〉は、所得346万円―所得控除の額の合計額196万8630円―〈A〉=104万1000円(1000円未満切り捨て)
(3)所得税額〈C〉は、〈B〉×5%(所得に応じて5~40%まで6段階に区分されている所得税の速算表による)=5万2050円
(4)還付額は、源泉徴収税額7万4500円―〈C〉=2万2450円
 谷口さんによると、「支払った医療費の額が同じでも、還付額は所得や保険から戻る額などによって違いが出る。夫婦共働きなら、所得の高い人が申告した方が還付額も増えることが多い」という。
 申告の際に気をつけたいのが「医療費」の範囲だ。「一般的に診療や治療に関する費用は対象だが、美容や予防、健康増進に関するものは対象外」と谷口さん。例えば、歯科での支払いで義歯の装着は認められるが、美容のための歯の漂白は認められない。また、電車やバスなどの公共交通機関での通院費用は対象だが、自家用車のガソリン代や病院での駐車場代は対象外。分かりづらいことも多く、「迷ったら、近くの税理士会や税務署で確認してください」と谷口さんは呼びかける。
 今年の確定申告の受付期間は2月18日から3月15日までだが、医療費控除などの還付のみの申告は、すでに始まっている。
 申告書類を手際よく作成するためにはどうすればよいのか。東京税理士会常務理事で広報室長の福本光男さんは「厄介なのは、明細書の記入。領収書をあらかじめ、個人ごと、医療機関ごとに分けておくと楽」と話す。明細書は、個人ごとに受診した病院や医療費の内訳などを記載する用紙。4人分を申告する際、領収書が整理されていないと分類だけで一苦労。「クリアファイルや封筒を使って保管しておけば、紛失も防げます」
 また、領収書のない交通費は申告を忘れがちだが、「通院日や移動区間を記載したメモでも可能」なことを覚えておきたい。

 申告書類は税務署で入手できるが、パソコンがあれば、国税庁のホームページ(http://www.nta.go.jp/)の「確定申告特集」を活用すると便利。画面上で記入を済ませ、印刷することが可能だ。

医療費控除を受ける際のポイント

・医療費控除は会社員も確定申告が必要
・自分自身だけでなく、親族の医療費も合算できる
・「医療費」の対象範囲に注意する
・領収書は日頃から、家族ごと、病院ごとにクリアファイルなどで分類しておく
 (谷口さん、福本さんの話を基に作成)

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