歯肉がやせ、歯がぐらつく (2012年12月3日 読売新聞)

【Question】
4~5年前から歯肉がやせて歯と歯の間に隙間ができ、虫歯になりやすくなりました。歯磨きは1日3回していますが、隙間は磨きにくく、歯がぐらつく部分もあり困っています。歯肉は元に戻らないのでしょうか。(41歳女性)  

Answer】

歯周炎の疑い すぐに歯科医へ  秋月 達也 東京医科歯科大 歯周病外来助教(東京都文京区) ご質問の内容から、典型的な歯周炎の症状と思われます。歯肉の下には骨があり、歯を支えています。歯周炎になると骨が減り、歯肉もやせていきます。 歯周炎は、歯周病の中でも骨の減少を伴うものを指します。歯肉がやせて露出した歯の根は表面が軟らかく、虫歯になりやすくなります。 

多くは40歳代から発症します。30歳代半ばから歯肉がやせてきて、歯がぐらつくほど骨が減ることはまれで、進行の速い歯周炎の疑いがあります。 歯周病の原因は、プラーク(歯垢)に潜む細菌です。プラークは細菌が増殖したもので、除去するには、たまりやすい歯の歯肉との境目部分を歯磨きでよく磨くことが重要です。 骨が減って歯肉がやせた場合、残念ながら元に戻すことは難しいです。歯と歯の間の歯肉がやせると、プラークが付着しやすくなるため、悪化を防ぐには歯間ブラシの使用が必須です。 歯周炎が怖い点は、初期にはほぼ無症状で、歯のぐらつき、痛みなどが表れた時にはすでに重症化していることです。骨の減少が進行して、歯を抜かなければならなくなることも少なくありません。 歯周炎の危険性は年齢とともに上がります。特に30歳代半ば以降は、定期的に歯科医院を受診し、歯周病の検査やプラークの除去を行う必要があります。 質問者のように、すでに症状がある場合には、すぐに歯科医に診てもらうことをお勧めします。

このニュースについて

このページは、Uクリニック竹内歯科が2012年12月 5日 09:34に書いたニュースです。

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