女性もかかる睡眠時無呼吸症候群 閉経後に高まる危険
イメージとして働き盛りの肥満男性に多いSAS。企業レベルでの啓発が進んでいるが、女性がかかるリスクが閉経後に高まることはあまり知られていない。
「閉経後に有病率が高まる要因として、女性ホルモンの影響が疑われている。女性とSASの関係が知られるようになったのはここ2、3年。更年期症状と似ているので気づきにくいが、女性が社会で重要な地位に就くようになり、仕事にしわ寄せが生じる症状が意識されるようになったのではないか」。SASに詳しい「RESM(リズム)新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック」(横浜市港北区)の白浜龍太郎院長は指摘する。
◆専門医療機関で
閉塞型SASの主な症状は日中の眠気以外にも、狭い気道を空気が通るときに咽頭が振動して生じるいびき、倦怠(けんたい)感、不眠、寝汗、夜中に何度もトイレに行くなどがある。重症化し、無呼吸や低呼吸(呼吸が浅くなる状態)の頻度が高くなると、心臓や血管に負担がかかり、高血圧や糖尿病、脳梗塞などの生活習慣病を引き起こす可能性がある。
確定診断は専門の検査施設に一晩入院し、睡眠状態を調べて行う。睡眠障害には、睡眠中に手足がむずむずして眠れなくなる「むずむず脚症候群」などさまざまな種類があるため、脳波を細かく計測し、正確に診断することが重要だ。