歯周病、ドライマウスで老化が加速する!?−3(2013/12/19日経トレンディーネット)

歯周病、ドライマウスで老化が加速する!?(3/3)
2013年12月19日
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毎日のケアで若々しい口元になる


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 唾液の分泌量を増やし、歯周病や口臭を防ぎ、いつまでも清潔で若々しい口元をキープするにはどうしたらいいのだろう? 斎藤教授に対策を聞いた。

1・ブラッシングとクリーニング
 基本は毎日の歯磨き。ブラッシングによって歯垢を取り除き、歯ぐきの血行を良くする。さらに、「半年に一回は歯科医院に行き、プロにクリーニングしてもらうことが大切」と斎藤教授はアドバイスする。「歯周病」の進行具合もチェックしてもらうといいだろう。

2・ストレスを溜めない
 ストレスはドライマウスの大きな原因となっている。ストレスが強いと交感神経が優位になって唾液の分泌量が減り、リラックスすると副交感神経が優位になって分泌量が増える。身体に負担をかけない方法で、上手にストレスを解消しよう。

3・よく咬む
 食事はよく咬むことが大切。「咬む力が衰えると唾液の分泌量が減る。よく咬むことで唾液もたくさん出る」と斎藤教授。ゆっくり咬んで食べると少ない量でも満腹感があるので、肥満の予防にもつながる。シュガーレスのガムを愛用するのもいい。

4・タバコを控える
 タバコは口臭が強くなるだけでなく、歯周病にもなりやすくなる。1万2329人を対象にした米国の調査によると、タバコを吸わない人に比べて1日20本吸う人は4.72倍、31本以上吸う人は5.88倍も歯周病になるリスクが高まる(J Periodontol. 2000 May; 71(5):  743-51)。ニコチンが歯ぐきの血行を悪くし、タールによって歯垢が落ちにくくなるためと言われる。禁煙がベストだが、どうしてもやめられない人は本数を減らす努力を。

5・むやみに薬に頼らない
 医薬品の副作用でドライマウスが起こることも多い。「日本の医薬品の使用量は欧米の40倍とも言われるが、降圧剤、睡眠薬、抗アレルギー薬、抗うつ剤など、多くの薬に唾液の分泌を抑える作用がある」と斎藤教授。ちょっと調子が悪いから、と安易に薬に頼るのも考えものだ。

6・人と会っておしゃべりをする
 口の周りの筋肉を鍛えると唾液腺も活性化し、唾液の分泌量が増える。そのためには積極的に人と会うことも効果的だ。人と会話を交わし、口角を上げて笑うことで、自然に口の周りの筋肉が鍛えられる。

 毎日、少し気にかければ行えることがほとんど。早速実践して見た目も口元、ニオイまで若々しく過ごしたいものだ。

 今回、教えていただいたのは、
 鶴見大学歯学部病理学講座の斎藤一郎教授

 松本歯科大学卒業。米スクリプス研究所研究員、東京医科歯科大学難治疾患研究所助教授、徳島大学医学部助教授を経て、02年から現職。08~12年まで鶴見大学附属病院院長も務めた。ドライマウス研究会代表。日本抗加齢医学会理事。著書に『「現代病」ドライマウスを治す』(講談社プラスアルファ新書)、『「食べる力」を鍛えてピンピン元気――健康長寿の秘訣とその実践法』(東洋経済新報社)など。

このニュースについて

このページは、Uクリニック竹内歯科が2013年12月21日 18:02に書いたニュースです。

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