ドライマウス マスク欠かさない(2013/12/21読売新聞)

医療相談室
ドライマウス マスク欠かせない
 ドライマウス(口腔
こうくう
乾燥症)と診断され、マスクをしないと外を歩けず、つらいです。今後もこのまま症状が続くのでしょうか。何かいい治療法はないでしょうか。(74歳女性)
歯磨きのほか 保湿対策も毎日
 志村 真理子 NTT東日本関東病院歯科口腔外科ドライマウス外来(東京都品川区)志村デンタルクリニック副院長(東京都港区)
 口の中は唾液により潤っていますが、その唾液の分泌量が低下して口の中が乾燥した状態をドライマウスといい、50歳以降の女性に多くみられます。

 唾液の働きには〈1〉粘膜を保護する〈2〉粘膜の傷の修復を早める〈3〉細菌を抑える〈4〉歯を丈夫にする〈5〉食べ物ののみ込みを助ける――などがあります。唾液量が減るとこれらの作用が低下するため、口が乾く、ネバネバする、舌や口の粘膜が痛い、食べ物がのみ込みにくいなどの症状が表れます。

 唾液量低下の原因として加齢、ストレス、薬の副作用、がん治療のための放射線療法などがあります。さらに膠原
こうげん
病の一つであるシェーグレン症候群が原因のこともあります。

 診療は、口の中の乾燥状態を確認し、専用の保湿計で舌や口の粘膜の潤い度を計測します。また検査用のガムをかんでもらい、吐き出す量を調べ、口の状況に合わせた指導を行います。

 相談者のように、症状が消えないことを不安に思う方が大勢います。口内炎には、粘膜の荒れを修復するうがい薬を処方したり、唾液の成分を含む保湿剤、低刺激の歯磨き粉など、薬以外のドライマウス専用のケア用品を利用したりすることでかなり改善します。

 よくかんで食べる、舌や口の運動をする、十分な睡眠をとる、部屋の湿度を調整する、リラックスする時間をもつなど生活環境の改善も大切です。毎日行う歯磨きのほかに今後は保湿対策も加えてください。

このニュースについて

このページは、Uクリニック竹内歯科が2013年12月25日 12:58に書いたニュースです。

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