片頬にゆがみなら...顔面麻痺 放置で後遺症も-2(2014/4/11日本経済新聞)

片頬にゆがみなら...顔面神経まひ 放置で後遺症も 
早期治療がカギ

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2014/4/11付

■専門医に受診を

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 顔面神経まひの治療は耳鼻咽喉科のほか、ペインクリニック、脳外科、形成外科などでも実施している。重要なのは病気が判明したら早めに治すこと。放っておくと後遺症が残る恐れがある。

 ウイルスが原因の場合、抗ウイルス剤とステロイド薬を併用して治療に当たることが多い。漫然と薬を飲み続けるのではなく、「治療を始めて7~10日後にもう一度検査をして、重症度や治り具合を見極める」(松代センター長)。

 この検査により、重症で後遺症が残る可能性が高いと分かれば手術をする。顔面神経を覆う側頭骨を削り、体内で神経を露出させて皮膚を縫い合わせる。神経の圧迫を解消し、まひ症状を取り除く。発症から2~3カ月以内ならこの手術で治る可能性がある。

 有効な治療ができないまま発症から4カ月以上が経過すると後遺症が出てきやすくなる。まぶたと口が同時に開閉し食事や会話が困難になったり、顔の筋肉が縮んで目を開きにくくなったりする。

 後遺症が出た場合でも治療の手立てがないわけではない。例えば、健全な舌の神経と顔面神経をつなぐ手術をして回復を目指す。顔の筋肉にボツリヌス菌の毒素を注射することもある。こわばった筋肉を一時的にまひさせ、リハビリによって後遺症の軽減につなげるためだ。それでも効果が不十分の場合、美容外科手術をする人もいる。

 治療法は進化しており、最新の知識を得ることも大切だ。数十年前までは口や目、顔の筋肉を動かしたり、低周波マッサージ機で刺激したりする治療が広く実施されていたという。しかし、これらの方法では「目や口につながる神経が混線して再生し、後遺症が悪化する恐れがあるのでやめるべきだ」と土井教授は強調する。

 顔面神経まひの発症を防ぐことは難しいが、「素早く気付き、速やかに専門医を探して受診すること」(土井教授)が、重症化を防ぎ、完治につなげるために最も有効だと覚えておこう。


このニュースについて

このページは、Uクリニック竹内歯科が2014年4月15日 13:37に書いたニュースです。

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