副流煙の害は臭いでも?(2014/4/1 あなたの健康百科)

副流煙の害は臭いでも?

ひな(30代女性)

たばこは臭いでも害があります。

 たばこは吸っている本人だけでなく、周囲の人々への健康にも悪影響を及ぼすことが問題です。たばこの臭いは副流煙に含まれるアンモニアなど有害物質によるもので、鼻や目の粘膜を刺激し、周囲を不快にさせます。

 他人のたばこの煙を吸わされる「受動喫煙」だけでなく、たばこを消した後の残留物から有害物質を吸入することを指す「三次喫煙」による健康への悪影響も指摘されています。また、たばこを吸い終わった後の喫煙者の呼吸にも有害物質は含まれています。

 「三次喫煙」は吸い殻だけでなく、喫煙していた場所の壁やカーペット、カーテン、机、椅子などの表面に残っている有毒物質を吸入することです。衣服や頭髪に付着した有害物質によっても「三次喫煙」は発生します。

 「受動喫煙」よりも有害物質の量は減りますが、有害であることに変わりありません。「三次喫煙」による有害物質には、発がん性のものも含まれており、呼吸や口、皮膚などさまざまな経路で体に入り込むことが分かっています。

 たばこの臭いがするということは、その空間に有害物質が存在していると考えられます。

 「三次喫煙」の有害性について、2014年1月にマウスによる研究結果として、肝臓や肺への影響のほか、傷の治りが遅くなることなどが発表されています(「PLoS One」2014; 9: e86391)。喫煙者の家族や職場で働く人たちへの深刻な健康への影響が懸念されています。

 喫煙者は、自分自身の健康だけでなく周囲の人々の健康まで脅かしていることを自覚し、禁煙を心がけましょう。


このニュースについて

このページは、Uクリニック竹内歯科が2014年4月 9日 10:00に書いたニュースです。

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