肩こり・首の痛みの原因、体のゆがみ解消するには
片肩だけ荷物・利き手だけで操作...
- (1/2ページ)
- 2014/4/27付
左右いずれかの手ばかりを使うのはかばんや買い物袋だけではない。利き手という言葉があるように、ものをつかんだり機器を操作したりする際も無意識のうちにどちらかの手を使っている。受話器を首と肩で挟んだり、子どもを抱えたりする際も同様で、左右どちらかに偏りがちだ。
また、工場などで長時間同じ作業をする場合や、机に長時間座って仕事をしている人も、特定の姿勢が影響したり、知らず知らずのうちに肩や首に力が入ったりして、ゆがみが生じている可能性がある。左右のバランスが崩れているのを自覚している人もいるはずだ。
■鏡でバランス確認
体の部位や全体のバランスは、骨やその周りにある筋肉などで支えている。例えば、片手で重い荷物を持とうとすると、安定させるため、重みや負担がかかる側とは反対の筋肉も使って、傾きを補おうとする。首や肩などで、片側に負担がかかった状態が長時間続くと、「立った姿勢が変化し、負担がかかった側が無意識に下がったような形になってしまう」と徳島大学の梶龍兒教授は指摘する。
痛みや重みで肩が下がるのとは反対に、負担がかかった肩に余計な力が入り、荷物を持つ側で肩が無意識に上がってしまう人もいる。首を支えている筋肉の厚みに左右で偏りが発生すると、こりや痛み、ゆがみなどにつながる危険がある。
肩のゆがみや首の痛みなどがある人は、まず左右のバランスが崩れていないか自分で確認してみることが大切だ。風呂上がりなどで体を楽にした状態で、鏡に上半身を映す。首を動かし、まっすぐになっているか確認する。ゆがみが深刻でない場合、正しい姿勢になるよう体操などを毎日実践すれば、崩れたバランスを徐々に元に戻せる例が多いという。
ただ、左右のバランスが崩れた状態が長く続いた場合、脳にも変化が起こりやすい。梶教授は「脳がゆがんだ姿勢を正しいものと間違って認識するようになってしまう」と話す。(1)首の傾きやゆがみがある(2)肩こりがある(3)動かしにくい首の側がある――といった症状をもつ人は脳が誤った方向を認識している危険があるという。