口内炎と間違えないで!口腔がんの6割占める舌がん(2014/4/22 あなたの健康百科)

口内炎と間違えないで! 口腔がんの6割占める舌がん

初期には赤や白に変色

 口の中にできるがんを口腔(こうくう)がんといい、国内で年間約7,000人がかかるといわれている。中でも舌にできる舌がんは口腔がんの約6割を占めており、口内炎と思って放っておき、進行してから見つかるケースも少なくないという。がん研有明病院(東京都)頭頸(とうけい)科の川端一嘉部長は「初期には舌の表面が赤くなったり、白く変色したりなどの症状が現れます」と説明。早期発見・早期治療の重要性を述べた。

入れ歯など刺激が原因に

 舌がんは舌の組織が何らかの刺激を受け、徐々にがん化していくことで発症する。口腔がんは飲酒や喫煙が主な原因で中高年男性に多いが、舌がんは合わない入れ歯や凹凸の歯並び、かみ合わせなどで舌を慢性的に刺激することが原因になることもあり、女性や若年層の患者もまれではない。

 川端部長によると、初期には舌の表面が赤くなったり白く変色したりといった症状が表れるが、口内炎となかなか見分けがつきにくく、痛みがないことも少なくないという。「単なる口内炎かなと思い放置する人も多く、受診する時にはかなり進行した状態になっていることも珍しくありません」

手術で切り取る

 舌がんの治療は進行度によって異なり、基本的には手術で患部を切り取る方法が取られる。「放射線治療や抗がん薬による化学療法もありますが、現在、最も完治する可能性の高いのは手術と考えています」と川端部長。

 初期がんなら、小さなものであれば単純に患部を切り取るだけで治り、むしろ手術以外の方法で治療する場合と比べて後遺症も少なく、治療期間も短くて済むことが多いという。

 進行してがんが広範囲にわたる場合には通常、手術と放射線や化学療法の併用が行われる。手術では舌を大きく切除する必要があり、そのままでは食事や会話の機能に大きな障害が出てくるため、体の他の部位の筋肉や皮膚などを切り取られた部分に移植する再建術が同時に行われる。

 小さなうちに発見し、治療することが、治療後の機能の面だけでなく治癒の鍵にもなる。

 川端部長は「舌がんは目で見ることができるので、本来早期発見しやすい病気。舌に異変があり2週間~1カ月以上治らない場合は軽く考えず、口腔外科か耳鼻咽喉科で医師に相談してください」と勧めている。


このニュースについて

このページは、Uクリニック竹内歯科が2014年4月22日 17:57に書いたニュースです。

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