糖質の摂取量目安、従来の半分に WHOが指針案 1日25グラム、缶ジュース1本分-2(2014/5/11 日本経済新聞)

糖類の摂取量目安、従来の半分に WHOが指針案 
1日25グラム、缶ジュース1本分

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2014/5/11付

 では、取り過ぎるとどんな影響が出るのか。まず虫歯や歯周病のリスクが高まる。国際的にも糖類の摂取量が増えると虫歯が多くなることが判明している。大人も子供も「菓子や甘い飲料の摂取量に注意してほしい。だらだらと飲み食いするのはよくない」と昭和女子大学の高尾哲也教授は指摘する。

 山内帝京大教授によると、糖類の過剰摂取で狭心症などの心臓や血管の病気に加え、内臓脂肪型の肥満も増えやすいことが大規模な疫学調査などで明らかになっているという。最近の研究では「摂取カロリーの総量が多いという理由だけでなく、砂糖などを一度に大量に取ることが原因の一つとの見方も出ている」(山内教授)。

■果物食べ過ぎ注意

 食事で炭水化物を取る場合は、腸でブドウ糖まで分解されて吸収される。これに対し、砂糖などが多い飲料や菓子などを過剰に取ると、消化の手間が省かれ短時間で吸収されやすいため、血糖値が急激に上がる。上がった血糖値は急激に下がる。こうした変化は「肝臓やすい臓などにダメージを及ぼす可能性が高い」と山内教授は話す。

 ただ砂糖の摂取量と健康への影響について日本人の研究が少なく、はっきりしていない点も多い。厚生労働省が健康を保つ食事量の目安として示した食事摂取の基準でも、総エネルギーのうち炭水化物を50~65%などとしているが、砂糖などには詳しく触れていない。

 山内教授は「肥満ではない健康な人は糖類を1日60~70グラム程度は摂取しても問題ないのではないか」と話す。普通の食品に含まれるものや調理に使う調味料などは過度に摂取を控える必要はないという。

 ただし、果物は少し注意する。ビタミンなどが取れる半面、最近は糖度が上がっている。一定量の果糖などを直接摂取することになる。飲料や菓子と同じく、食べ過ぎに気をつけたい。


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このページは、Uクリニック竹内歯科が2014年5月14日 18:12に書いたニュースです。

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