つけっぱなしのテレビは子どもの言語の発達を妨げる
テレビがつけっぱなしになっていると、子どもの言語の発達が妨げられる可能性があることが、米ホリンズ大学(バージニア州)心理学助教授のTiffany Pempek氏らの研究でわかり、研究論文が「Journal of Children and Media」6月11日号に掲載された。
Pempek氏らは、生後12、24、36カ月の子どもと保護者49人を1時間一緒に遊ばせた。1時間のうち30分は、より年長の子どもと成人向けの内容のテレビ番組を流した。観察の結果、テレビがついている間はついていないときに比べ、親が話す新しい単語とフレーズの数が少なく、子どもが見ていなくても親がテレビを見ていることが示唆された。
親が話すフレーズの長さに、つけっぱなしのテレビの影響はみられなかった。Pempek氏らによれば、米国の2歳未満の子どもはテレビがつけっぱなしの環境で1日平均5.5時間を過ごすため、この研究結果は重要だという。米国小児科学会(AAP)は、24カ月未満の子どもはテレビなどのスクリーンタイムを避けるべきとしている。
Pempek氏は、「親は積極的に子どもと一緒に遊ぶことは非常に有益で、親がテレビに気をとられず子どもと遊ぶことが理想だ」と述べている。