異常なくても不安でいっぱい、病気と思い込む「心気症」 精神科や心療内科で相談を (2014/6/27 あなたの健康百科)

 体に不調があり病院で検査を受けたが、医師からは異常や問題は見当たらないと診断された。しかし、本当は病気ではないかと気になって仕方がない。その不安で頭がいっぱいになってしまい、病院に行かないと気が済まない―。「このような不安で悩んでいる人や、病院でどんなに検査をしても自分で納得できないという人は心気症かもしれません」と帝京大学医学部付属病院(東京都)心療内科の中尾睦宏教授は助言する。

20~30歳代で多い

 心気症とは、自分が重い病気にかかることの恐怖に取りつかれたり、病気にかかっていると思い込んだりしている状態の総称。20~30歳代で発症することが多く、内科診療所の患者の5~10%は心気症という研究データもある。

 「例えば、誰でもストレスがたまると胃が痛くなるなどします。しかし、心気症の場合、ちょっとでも胃に不調を感じると、それが不安で仕方がなくなってしまいます。病院で胃カメラなどの検査を受け、異常はないということになっても納得できず、他の精密検査を繰り返してしまう。こうした病態が心気症なのです」(中尾教授)

 心気症は男性よりも女性に多く見られ、若い人よりも中高年に多い。介護や看病などをしている人が、相手の不調や痛みに間近に接することで、自分も体の不調を感じるようになり、心気症になってしまうケースもある。

必ず診察受けて

 「どんな場合でも、体に不調があれば、まずはきちんと診察や検査を受けることが重要です。その上で、異常や問題がないということになっても不安が強まる場合、心気症は精神疾患の一つと考えられているので、精神科や心療内科の医師に相談をしてください」(中尾教授)

 治療は、専門医が患者の訴えをしっかりと聞いて精神的なサポートをするとともに、必要に応じてうつ症状や不安を抑える薬による治療も行われる。まずは、自分の症状をよく理解してくれる主治医を見つけ、病気に対する不安感と上手に付き合っていくことが大切になる。


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このページは、Uクリニック竹内歯科が2014年6月28日 18:34に書いたニュースです。

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