同じ刺激を与えても、痛みを強く感じる人とそうでない人がいる。こうした差は生まれつきで変化しにくいとみられていたが、調節可能かもしれないと英ロンドン大などのチームが発表した。
チームは、同じ遺伝子を持つ一卵性双生児25組に、熱した器具にどれだけ長く触っていられるかを試験。耐えられる時間に差があった双子では、痛みに関係する遺伝子「TRPA1」で、「メチル化」と呼ばれる現象のパターンに差があることが分かった。
メチル化とは遺伝子の機能を調節する化学変化で、スイッチのオン・オフに相当する。この変化がどのように起きるかが分かれば、効果的な痛み止め開発につながると期待されるという。