日本高血圧学会は7月22日、高血圧の基準に関するパンフレットを作成したと発表した。パンフレットでは、日本人間ドック学会などが定めた"新基準"の高血圧の上限値(147/94mmHg)に×印を付け、高血圧学会の基準値(140/90mmHg)を守ることの重要性を強調している
誤った印象は根強く...
人間ドック学会と健康保険組合連合会が検査値の基準を見直したのは、今年4月のこと。収縮期(最大)血圧を147mmHg、拡張期(最小)血圧を94mmHgを高血圧の基準としたため、メディアは「基準緩和へ」などと報道した。
しかし、この"新基準"について高血圧学会が反論。さらに、コレステロールの基準についても日本動脈硬化学会が意義を唱えた(関連記事:コレステロールにも"物言い"―人間ドック学会の基準)。
高血圧学会は「事態は沈静化しつつある」としつつ、「(高血圧の基準が)緩和されたかのような誤った印象は一部に根強く残っており、いまだ混乱を招いているように思われる」とし、今回のパンフレットを作成したという。
パンフレットは3種類あり、いずれも人間ドック学会が示した基準「147/94mmHg」に×印を付け、高血圧や世界的な基準はあくまで「140/90mmHg」であることを強調。将来的に心臓病にならないため、基準値を超えない血圧を保つことが重要としている。
パンフレットは、高血圧学会の公式サイトから無料でダウンロードできる。