特保」食品の利用法に注意、誤ると体に悪影響も 薬ではないことを念頭に(2014/7/11あなたの健康百科)

特定保健用食品(左)と条件付き特定保健用食品のマーク
特定保健用食品(左)と条件付き特定保健用食品のマーク

 特定保健用食品は、「おなかの調子を整える」「食後の血糖値の上昇を緩やかにする」など、その名の通り特定の保健効果が科学的に証明され、国からお墨付きを与えられている。上手に利用すれば健康につながるが、取り方を誤ると体に悪影響を及ぼすこともあるという。国立健康・栄養研究所(東京都)の梅垣敬三情報センター長は、薬ではないことを念頭に置くよう助言している。

食事や運動が基盤

 有効性、安全性が認められて「特定保健用食品」の表示を許可された製品は乳酸菌飲料、菓子、納豆など1,000品目以上。梅垣センター長によると、一部で間違った利用のされ方をしているという。「表示がある食品さえ取っていれば乱れた食生活が相殺されるとか、たくさん取れば病気が治ると誤解している人が少なくありません。特に、薬と錯覚した使い方が一番の問題です」

 少なくとも食品には薬のような治療効果はほとんどないし、「特保」だけで健康になるわけではない。あくまで、バランスの取れた食事や運動によって日常生活を整えた上で利用することが重要だという。

 「特保の食用調理油は通常のものに比べて体に脂肪が付きにくいことが証明されていますが、特保の食用調理油を使えば使うほど脂肪が付きにくくなるわけではありません。普段使っている食用調理油を特保製品に置き替えると食生活の改善が図られ、健康の維持、増進につながることが期待できるということです」(梅垣センター長)

薬と相互作用の恐れ

 ヨーグルトなど乳酸菌類を含む食品にも特保が多い。製品ごとに標準的な摂取量や摂取方法が記載されており、ヨーグルトも取り過ぎるとカロリーの取り過ぎなどによる健康被害の危険も出てくる。

 また、医薬品と特保食品を一緒に取ると薬が効き過ぎたり効果が弱まったりすることがある。「特保は、病気ではないが健康が気になる人を対象にした食品です。治療薬を飲んでいる人で特保を使ってみたいという場合には、念のため主治医に相談することをお勧めします」と梅垣情報センター長は助言している。

 特保の上手な利用法など詳細は、同研究所のウェブサイト「『健康食品』の安全性・有効性情報」に掲載されている。


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このページは、Uクリニック竹内歯科が2014年7月12日 18:17に書いたニュースです。

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