デンタルクリニックへ気軽に相談に行こう(2014/7/9 朝日新聞)

◆歯科医師をロクに知らない患者


まず挙げられたのは、歯科医師に対する認識が、私たち患者は甘いということ。わたし自身も、口の中だけを診てくれるというイメージでした。歯科医師が何を学んでいるのか、どの辺りまで診断、診察、治療ができるのか、患者は知る機会が少ないです。

しかし今回、ゲストからは「嚥下に関する検査の話」「蓄膿や一部のがんを見つけた経験談」などがあり、想像以上に対応できる範囲が広いとわかりました。

もちろん、治療となると歯科医師ではなく医師になる場合もあるようですが、早期発見や予防という場面ではとても頼もしい存在なのですね。それを知ると、歯科検診も「歯石除去」といったものだけではない意味合いが見えてきます。

患者としては、歯科医師にはもっと「できることの情報発信」を期待するとともに、市民レベルの勉強会などにもご協力をいただき、学びを得る機会を増やしていきたいものです。


◆疑問がいっぱい

歯科医師のできることが結構あると知ると、疑問もたくさん湧いてきました。

  • 診断されたのち治療が必要になった場合、医師との連携はどうなっているのだろう?

    ゲストにお越しいただいた歯科医師は、日ごろから近隣の医師とのつながりがあるとのことでしたが、実際にはそういった連携が取れている歯科医師ばかりではないだろう、と私は想像しています。

    もっとも、何らかの病気を早期発見できれば、それだけでも十分ありがたいこと。治療してくれるクリニックを患者自身が探すことになるケースが多くても、不平不満を言うべきではないのかもしれません。

  • 多職種連携に歯科医師は入る?

    上記とも似ている一般論としての話になります。様々な医療職種の方々が連携して患者を診る「多職種連携」も今や一般的になっていますが、その中での歯科医師の存在はまだまだ小さいように思います。特に在宅となると、患者にとって歯科医師の存在はとても重要であるものの、連携している様子はなかなか見えてきません。

    患者の側が賢くなり、輪に入ってもらえるように誘導する必要がありそうです。

  • 歯科医師の専門とは?

    歯科にもそれぞれ得意分野があるようです。それは、歯科医師の年代やネットワークによって異なるようですが、残念ながら患者には見えにくいものです。

    ある治療法を勧められ、それがあまりにも高額な自由診療であったり、必要性に疑問が生じたりした場合は、他の治療法についても聞いてみるのがよいとのことでした。

    たいていの場合、治療法は複数存在するそうで、やはり得意分野から提案する傾向があるとのこと。本来は、得意不得意なども率直に説明をいただけると患者は判断基準になるのですが......逆の立場だったら不得意って言いづらいですね(笑)。

    逆に言えば、他の治療法がないと断言された場合は、即断せずに他のデンタルクリニックで意見を聞くこともよいでしょう。


◆歯科医師の探し方

やはり「かかりつけ歯科医師」が望まれます。上記のように治療に関しても可能性を広く提案してくれる、患者の生活に配慮してくれるなど、あなたが求める相性の良い歯科医師と出会えたら、その方をかかりつけ歯科医師にしたいものです。

しかし、街中にはデンタルクリニックは数多く存在します。どう「かかりつけ」を探しましょうか?

そこで役立つのが、歯科に関しては予防の考えが広く浸透しているということ。治療に入る前に、例えば「歯のクリーニングをしたい」ということにすれば、少ないリスクで気楽に受診できるのです。


◆気楽に相談を

私の経験です。たまたま歯のクリーニングでデンタルクリニックへ行った折、口内炎を見つけた歯科医師がその場で薬を塗ってくれ、すぐに治ったという経験があります。

このケースは、たまたまタイミングがよかっただけだったのかも知れませんが、歯痛などに限らず、口内や口の周りのトラブルではもっと気楽に相談に行ってもよいと知りました。

あなたも、かかりつけ歯科医師を決めたら、相談しやすい信頼関係を築けるとよいですね。


デンタルクリニックや歯科医師との関わり方について、出てきた意見をいくつかピックアップしましたが、いかがでしょうか?

このニュースについて

このページは、Uクリニック竹内歯科が2014年7月11日 17:41に書いたニュースです。

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