「甘いものばかり食べていたらむし歯になるよ!」
子どものころに、こんなことを言われて育った方も多いはず。実際、むし歯の原因になる酸は、糖を分解して作られるもの。シュガー・コントロール、つまり、砂糖のとり方をじょうずにコントロールすることは、むし歯予防に欠かせないことなのです。
お子さんに甘いものをガマンさせるのはちょっと大変なことですが、シュガー・コントロールができないばかりに、お子さんがむし歯だらけになってしまったら、困りますよね。
今回は、そんなお子さんのシュガー・コントロールを、無理なくすすめていく方法について、子どものための医学事典『キッズ・メディカ安心百科 子ども医学館』(小学館)を参考にお伝えします。
■3歳までは甘味をさける
人間は、2歳くらいの時期に味を覚え、5歳くらいまでに味覚が完成するといわれています。だからこそ、3歳くらいまでの間に、あまり甘いものを与えないようにして育てるのがよいとのこと。これで、5~6歳になったころには、あまり甘いものをほしがらない子になるそうです。
お子さんが甘いものをほしがらなければ、甘いものから遠ざけるのもラクですよね。親ががんばるだけでなく、お子さんと接点のある祖父母などにも協力してもらうとよいでしょう。
■砂糖入りの飲みものに気をつける
甘い食べものに気を付けていても、飲みもので砂糖をとっていては効果がありませんよね。砂糖入りの飲みものは、やはりむし歯の原因に。お子さんに与えるのは、できるだけ麦茶や牛乳など、無糖の飲みものがよいそうです。
市販の清涼飲料などの飲みものには、砂糖が大量に含まれているものもあります。なかでも、炭酸飲料は注意が必要。炭酸には甘さを感じにくくする作用があるので、ついたくさん飲んでしまいがちに。お子さんに与える際には、含まれる砂糖の量など、表示をよく見て選んだ方がよいでしょう。
■おやつの時間を決める
砂糖は、長時間口の中にとどまると、むし歯の発生率が高くなるとのこと。ということは、甘いものを食べるにしても、口の中にとどまる時間を短くすれば、むし歯の発生率を低くすることができるのです。
だからこそ、おやつの時間を決め、だらだら食いをしない、というのがよいそうです。また、無糖の飲み物と組み合わせたり、粘着性の高いお菓子をさけたり、といった工夫も効果的だとのこと。
甘いものを全部禁止してしまったらかわいそうですが、親子でルールを決めて上手に食べれば、それだけでもむし歯の発生をかなり抑えることができるのです。
以上、無理なくシュガー・コントロールをする方法について紹介しましたが、いかがでしたか?
甘いものをなんでもガマンさせるのは辛いと思いますが、この程度ならすぐにでもできるのではないでしょうか。むし歯予防だけでなく、食生活全体の改善にもなりそうなシュガー・コントロール、ぜひ試してみてくださいね。