睡眠時無呼吸が糖尿病性腎障害の進行に関連(2014.11.20 ヘルスデージャパン))

腎疾患と睡眠時無呼吸を合併する糖尿病患者では腎疾患の進行が速いことが、米サウスカロライナ医学大学のRoberto Pisoni氏らの研究から示された。睡眠障害のスクリーニングが、腎機能が急速に低下する患者の同定に役立つ可能性があるという。


閉塞性睡眠時無呼吸は2型糖尿病に一般にみられる病態だ。閉塞性睡眠時無呼吸は睡眠中に上気道が喉の背側の軟組織で塞がれることによって生じ、呼吸の一時停止やあえぎ、いびきなどの原因となる。

2型糖尿病患者ではまた、慢性腎疾患(CKD)を合併するリスクも高いことが知られている。

Pisoni氏らは今回、睡眠時無呼吸と糖尿病、および腎疾患発症の関連について検討するため、糖尿病と腎疾患を合併する56例に睡眠時無呼吸をスクリーニングするための質問票を用いた調査を行った。

その結果、患者の61%が睡眠時無呼吸の高スコアであり、これららの高スコア患者では低スコア患者に比較して大幅に腎機能が低下していることが分かった。

Pisoni氏らは、「閉塞性睡眠時無呼吸の高スコアは、透析には至っていないCKDで糖尿病性腎症合併患者に多くみられ、腎機能の急速な低下に関連していることが分かった。この簡単なアプローチで、CKDが急速に進行するリスクの高い患者を同定することができる」としている。

同研究は糖尿病患者における睡眠時無呼吸と腎機能低下の関連を確認したが、その因果関係を証明するものではない。

この研究結果はフィラデルフィアで開催された米国腎臓学会(ASN)年次集会で報告された。学会発表の研究結果は、ピアレビューを受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 11月14日)

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