■ロコモティブシンドローム
加齢とともに歩く速度が遅くなる、ひざが痛いなど運動器(筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板、神経)に障害が起こるロコモティブシンドローム(運動器症候群)は予備軍も含め国内で推計4700万人いるとされている。人の筋肉は加齢とともに減少し、20歳から80歳にかけて平均約40%減るという。
サントリー健康科学研究所は、昨年の日本老年医学会学術集会で、筋肉に役立つ成分(以下筋肉成分)と軟骨に役立つ成分(以下軟骨成分)の組み合わせ食品の摂取が、脚の運動機能とひざ関節機能の健康維持に有効であると発表した。
実験は、40歳から75歳未満の男女100人を対象に16週間行われた。2グループに分け、一方は両成分を含む食品を摂取し、もう一方のグループは筋肉成分と軟骨成分を含まない食品を摂取した。
その結果、歩く速度、脚の筋力ともに両成分を摂取したグループに、より顕著に効果がみられた。歩く速度は100メートル相当で3.6秒速くなり、脚の筋力も、3.51キロ強くなっていた(体重60キロの場合)。