虫歯・歯周病(1) 細菌、酸出し歯を溶かす(2014/12/14 日本経済新聞)

 虫歯や歯周病は最もありふれた病気の一つです。ただ最近は、糖尿病や肺炎などの病気とも関連があることが分かってきました。がん手術後の合併症を引き起こす一因ともいわれ、予防や治療の重要性が再確認されています。

 口の中には約400種類の細菌がいるといわれます。虫歯や歯周病の原因菌はこの一部で、ミュータンス菌が代表格です。食後に歯を磨かないと歯の表面に白くて粘り気のある歯垢(しこう)が付きます。これは細菌の塊です。

 口の中は弱アルカリ性から中性で、食事をするたびに酸性になるという変化を繰り返しています。虫歯の原因菌は飲食物の糖分を分解し酸を出します。酸性の環境では、歯の主成分であるカルシウムが溶け出します。通常は唾液の作用でカルシウムが元に戻りますが、間食などが多いと酸性の状態が続き、虫歯ができやすくなります。

 虫歯の初期段階では、歯の表面が不透明になったり白い斑点ができたりします。病状が進むと表層のエナメル質に穴が開き、やがて内部の象牙質に達すると痛みます。さらに内側に進んで神経が炎症を起こすと、眠れないほどの激しい痛みが出ます。

 大半の患者はここまで進行すると歯科医院を受診しますが、神経が炎症を起こすと神経を取る必要があります。歯の上半分が無くなってしまうと、歯を抜くことになります。


このニュースについて

このページは、Uクリニック竹内歯科が2015年1月 5日 18:19に書いたニュースです。

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